伊藤園「タリーズコーヒー」のヒット商品で使用しているキリマンジャロコーヒーの魅力とは? タンザニア大使が広がりを歓迎

伊藤園は3月14日、タンザニア連合共和国の駐日大使館でイベントを開催し、リニューアルした「TULLY’S COFFEE BARISTA’S キリマンジャロBLACK」(285mlボトル缶)を中心としたキリマンジャロコーヒーをPRした。

キリマンジャロコーヒーが、アフリカ大陸の東海岸に面するタンザニア連合共和国で生産されていることがイベント開催のきっかけとなった。

キリマンジャロコーヒーはアラビカ種の豆で、世界のコーヒー生産量のわずか0.7%と非常に少なく、世界で14種しかない特定銘柄コーヒーにも指定されている。

「キリマンジャロ」の名前は、タンザニア北東部のアフリカ大陸最高峰の山が由来となっている。火山灰土壌の肥沃な大地によって、華やかな香りと爽やかな酸味のあるコーヒー豆が育っている。

イベントに登場したタンザニア連合共和国のバラカ・H・ルヴァンダ特命全権大使は、日本でのキリマンジャロコーヒーの広がりを歓迎。
「日本でキリマンジャロというブランドが確立されていること、商品を広めていただいていることを嬉しく思う。これからも日本中のコーヒーを飲まれる方々に届けていきたい」と笑顔を見せる。

コーヒーの淹れ方のレクチャーの様子 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
コーヒーの淹れ方のレクチャーの様子

イベントには「TULLY’S オンラインカフェ」の会員で多数の応募から抽選で選ばれた20人が参加。
同大使館の白井一真上席行政官がタンザニアの文化や自然を紹介。タリーズコーヒージャパンの田代洋介営業本部トレーニング部オペレーション開発グループグループ長がキリマンジャロコーヒーの淹れ方をレクチャーした。

伊藤園の南川剛士原料部副部長は、キリマンジャロコーヒーの特徴について「酸味だけでなく、甘さや力強さも同時に持ち合わせている。そのような特徴を『タリーズコーヒー』の店舗でも、伊藤園の飲料でも表現できたらと考えている」と説明する。

伊藤園の相澤治マーケティング本部コーヒーブランドグループブランドマネジャーは「キリマンジャロBLACK」の特徴や好調ぶりについて触れる。
「2020年から継続して伸長しており、コーヒーの主飲用層にプラスアルファで若い方や女性にも飲まれている。リニューアルでもっと存在感を前面に押し出し、紙パックや水出しコーヒーバッグの新製品の発売で一気にこの伸長を盛り上げていく」と語る。

若年層に「キリマンジャロBLACK」が選ばれる要因には、嗜好と産地へのこだわりを挙げる。
「苦味が少ないため飲みやすく、香りがよいという特長が、コーヒー豆を飲み分けたい若年層に支持されている」との見方を示す。

調査会社のクロス・マーケティングの調べによると、20代から30代の若年層は、コーヒーを選ぶ際に飲みやすさや香りのよさを特に重視するという(n=915)。この嗜好が「キリマンジャロBLACK」の特長と合致し、若年層の取り込みに成功していると伊藤園はみる。

加えて、伊藤園の調査で「普段からコーヒー豆を飲み分けている」と回答した人は10代から20代が47.7%と最も多く、年齢が高くなるほど飲み分けをする人が少なくなることがわかった(n=2322)。

さらに、普段から飲み分けているユーザーの「最も好きなコーヒー豆」を調査したところ、「モカ」や「ブルーマウンテン」を抑え「キリマンジャロ」が一位となった(n=1146)。

若年層がコーヒー豆を飲み分けようとする際に、キリマンジャロを選ぶという流れが判明した。

この幅広い飲用層の獲得による好調を加速させるべく、伊藤園はキリマンジャロコーヒーのラインアップを拡充。

3月18日に「キリマンジャロBLACK」をリニューアル発売すると同時に紙パックの「TULLY’S COFFEE MY HOME BLACK キリマンジャロ」と水出しコーヒーバッグ「TULLY’S COFFEE BARISTA’S ROAST 水出しコーヒーバッグ キリマンジャロブレンド」を新発売した。

今後は伊藤園とタリーズコーヒージャパンとの連携もさらに強めていく。
6月には、「タリーズコーヒー」店舗でもキリマンジャロコーヒーを期間限定発売。アイスコーヒーのメニュー展開やキリマンジャロコーヒー豆の物販を予定する。同時期、伊藤園の飲料と連動したプロモーションも計画中という。

今後の連携について、伊藤園の南川副部長は「タリーズコーヒージャパンが買い付けした豆を伊藤園が購入することも考えている。グループのシナジーを創出したい」と意欲をのぞかせる。

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