国分西日本は2月20日、広島県立産業会館で「中四国エリア春季展示商談会」を開いた。得意先約500人が来場し、メーカー300社が出展。約5千アイテムを出品した。出展社の内訳は食品125社、酒類75社、低温(企画コーナー含む)100社。
入口では、24年上期の消費動向やトレンドの予測をボードで説明。「ながら消費」「平成レトロ」といったキーワードを示しながら、関連する商品を並べた。
グループ全体で注力する地域の共創圏活動については、徳島県におけるすだちの取り組みを紹介。高齢化のため収穫が困難になっているという産地の課題を「農福連携」などによって一緒に解決することで、一時、製造ができなかった商品の再開につなげた。「産地に一歩踏み込んで近づく活動が大都市圏以上に必要とされる」(マーケティング部)。
その「すだちサワーの素」を製造する本家松浦酒造場では、「人気商品だったが、収穫ができず製造も止まっていた。再開でき喜んでいる。お好み焼によく合うので、広島でもしっかり売り込みたい」とアピールしていた。
国分西日本の小澤康二常務中四国支社長はこうした活動について「地域の商材や共創圏の取り組みを多くの方に知ってもらうとともに、社内においても意識を高め、最終的に地域の活性化につなげることが大事」と話している。
企画ブースの「支店イチオシ」コーナーでは乾麺や焼酎(岡山支店)、ドレッシングやリキュール(山陰支店)など、各地域から集めた約250品を展開。このうち、卸事業部は吉寅商店(島根県浜田市)の「うまがおラーメン」、広川(広島市)の「怪獣レモン」シリーズなど、各地域の卸が開発した商品を紹介した。
このほか、小容量の清酒67種類を集めた「夏おすすめ飲み切り清酒」、サイドネット向けの240品を用意した「スキマ売場の活用」といった企画を用意し関心を集めた。
低温商品はフローズンチルドや「ご褒美スイーツ」といったテーマに沿って、デザートを中心に展開。担当者は「低温売場のスイーツの需要は高まっており、価格改定後も落ちていない」と話していた。