わかめの硬い部分もおいしく 持続可能社会テーマに春夏新商品 ケンコーマヨネーズ

ケンコーマヨネーズは2月1日、24年春夏向けの新商品を発売した。中期経営計画のテーマである「BtoBtoC」では外食需要の回復により顕在化した人手不足への対応策としてオペレーションの簡略化を提案。「イノベーション」「構造改革」「サステナビリティ」では、SDGsや食品ロス削減に貢献する長期保存と使い切りの小容量形態のほか、地方創生、アップサイクルを実現した商品を投入した。また「グローバル」では人気の和食メニューに対応した総菜類を品揃えした。

新商品はマヨネーズ・ドレッシング・ソース類、タマゴ加工品、サラダ・総菜類、ア・ラ・カルトの計8品。新商品を使用したメニュー200点以上を用意し、外食や量販店、CVS、ベーカリーなどの各業態に向けて提案しているほか、通販サイトやドラッグストア、生協など新たに開拓を進めている販路を通じ消費者への訴求を図る。

「国産しょうが香る宮城県産元茎わかめサラダ」(500g、冷蔵)と「コリっとおいしい冷凍宮城県産元茎わかめの中華仕立て」(250g)は、わかめの根元近くでめかぶ上部の元茎わかめを使用。硬い食感と独特の風味の元茎わかめを自社の加工技術でおいしくアップサイクルした。素材の特徴を生かしながら味付けを工夫することで、やみつきになるサラダと総菜に仕上げた。宮城県の鮮冷との共同開発で地方創生を実現。原料は、宮城県漁協が確保し供給する。今後も同社では元茎わかめを活用し、グループ全体で商品化を継続する考え。

BtoBtoC向けの商品に位置付けられる「塩キャラメルバターソース」(510g、205g、常温)は、シリーズ中では23年2月発売の「ハニーバターソース」に次ぐ甘系商品。シリーズ全体で売上は右肩上がりに推移。同製品はキャラメル、バター、岩塩によるやみつきの甘じょっぱさや、ハンドリングの良さなどが特徴。

「しっとりたまごのケーキ」(ケンコーマヨネーズ) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「しっとりたまごのケーキ」(ケンコーマヨネーズ)

「しっとりたまごのケーキ(ココア味・抹茶味)」(100g、冷蔵)は自社のタマゴ加工品としては初となるケーキ商品。卵を主要原材料に、卵焼きなどで培った焼成技術を駆使した。たんぱく質リッチで健康志向の高まりに応えるとともに、カルシウムも配合した。手軽に栄養補給ができ、おいしさと満足感のあるスイーツとして提案する。

長期賞味期限で食品ロス削減を目指す「FDF Plus ごぼうサラダ」(1㎏、冷蔵)は、製造日プラス90日の賞味期限が特徴。世界的人気の和食メニューでは新たなブランド「WABI-DELI」を立ち上げ、「花がんもの含め煮」と「ひじきと打ち豆の煮物」(いずれも450g、冷凍)を投入。自社の和食への想(おも)いを形にしたシリーズで、サステナブルな社会のために日本各地の食材や食文化の魅力を発揮した商品として展開する。