日本フードサービス協会(JF)の会員社を対象とした令和5年(23年)1-12月の全店売上高は前年比14.1%と伸長した。19年比でも7.7%増とコロナ前の水準を上回った。総店舗数は1.1%減(7.6%減)。客数は6.3%増、客単価7.3%増。()内は19年比。
昨年5月にコロナが5類に移行し、年間を通して外食需要の回復が進んだことや、インバウンド需要の拡大も寄与した。
売上の回復が進んできたものの、「客単価の上昇によるところが大きく、客数についてはいまだ19年比の水準まで回復していないと推定される(19年比90.9%)」(協会)。また人手不足の常態化もあり、「外食産業を取り巻く環境はポストコロナとなっても依然厳しい状況が続いている」(同)とコメント。
業態別の実績は別表の通り。「ファーストフード」はコロナによる行動制限がなくなった後もテイクアウトとデリバリーの定着などで好調。「ファミリーレストラン」「ディナーレストラン」「喫茶」「パブ/居酒屋」など、店内飲食が主体の業態は「回復基調にあるものの、コロナ前の水準には戻っていない」(同)。コロナの影響を大きく受けたパブ/居酒屋は、「忘年会など宴会需要も回復しつつあるが、店舗数自体が減少しており(19年比69%)、かつての水準にはいまだ遠い状況にある」(同)とした。