日本アクセス主催の「フローズンアワード2023表彰式」が12月12日、都内で開催された。冷凍食品メーカー28社、アイスメーカー19社、特別協賛1社の48社が参加し、235品から消費者Web投票で選ばれた冷凍食品(10部門)とアイスクリーム(7部門)の各部門1位から5位までが発表された。グランプリに「ギョーザ」(味の素冷凍食品)、「昔なつかしアイスクリン」(オハヨー乳業)が選ばれた。
日本アクセスの服部真也社長は、直近の市場について「価格改定の影響もあり金額ベースは前年を上回っている。生活防衛意識の高い消費者は買い控え傾向にあるが、付加価値の高い商品は価格が高くても買いたい人もいる」とし、多様化する消費行動にあわせたマーケティングや商品施策が一層重要になると強調。施策の一つとして、東京と大阪で実施した「チン!するレストラン」が多くの人の関心を引き消費行動を直接見るいい機会になったと振り返った。
冷凍食品部門では、味の素冷凍食品「ギョーザ」が4年連続グランプリを受賞。担当者は「今年は春のコストアップから断腸の思いで価格改定に踏み切り、価格訴求に頼らない価値訴求やコミュニケーションを図ってきた。4年連続受賞したなかでも特に感慨深い。冷凍食品の価値を一層伝えられるよう売場でも発信していく」と述べた。
アイス部門ではオハヨー乳業の「昔なつかしアイスクリン」がグランプリに輝き、担当者は「長きにわたり連帯感や結束力など企業にとって大事な要素を与えてくれた日本アクセスに感謝する。受賞を機に業界を一層盛り上げたい」と意気込んだ。
新商品では、塩分を40%カットした味の素冷凍食品の「白チャーハン」も新商品部門1位やゲスト賞を受賞するなど注目された。同商品は「冷凍食品市場ではなかなか定着していない健康用途にチャレンジした商品」(味の素冷凍食品)。
冷凍生活アドバイザーの西川剛史氏は「塩分を抑えつつ、旨味や調味料、だしの技術が生かされている。冷凍食品はしっかりした味わいや濃厚さ、深いコクなどパンチのある味が人気で薄味を連想させる商品は売れにくい懸念もあるなか、同商品は配荷や消費者の評価も好調と聞いている。価格を超える付加価値として、健康要素はますます重要になる」などコメントした。
今回、一般消費者による総投票数は315万票で昨年を18%上回った。応募金額を前回から引き上げた購入者CPも点数ベースで14%上回るなど、買い上げ点数のアップに貢献した。