全日食躍進チェーン大会 4年ぶりフル開催 地域商業の使命確認

ボランタリーチェーンの全日本食品は10月18日、都内のホテルで「全日食躍進チェーン大会」を開催。全国から集まった加盟店のほか、食品メーカー各社のトップや政官関係者ら来賓も多数出席した。第一部では関西学院大教授で元キャスターの村尾信尚氏が「変わる世界、変われない日本~私たちの生き残り戦略~」と題して講演した。

続く第二部であいさつした全日食の平野実社長は4年ぶりにフル開催できたことに感謝を示したうえで、物流の2024年問題について「食品小売業界、とりわけ中小零細小売業である加盟店の店頭でも、商品が届かない事態に陥る可能性が想定される。創業以来一貫して磨き続けてきた物流機能が、根底から揺らぎかねない分岐点になる」と懸念を表明。電気料金や人件費高騰への対処と併せ、全社を挙げて乗り越える考えを強調した。

そのうえで「全日食Re-born」を掲げる中計に関して、ボランタリーチェーンとしての理念の再確認、DX推進、店頭改革、物流改革などを柱とした取り組みを進める方針を説明。加盟店が地域密着の小売業として、常に明るく地域社会を見守り続ける姿を描くことがチェーンの使命であるとの考えを述べた。

締めくくりに、全日食チェーンジュニアボード新潟会議の太田雅悠会長が「大会宣言」を実施。地域商業として生き残るために、全員の心を一つにすることを力強く呼びかけた。