サントリー「BOSS」缶コーヒーが善戦 1-7月販売実績前年超え ダウントレンド市場に軟化の兆候

サントリー食品インターナショナルの「BOSS」缶コーヒーが善戦している。

缶コーヒー市場は近年ダウントレンドにあり、5月1日からの各社の値上げにより、この流れは加速しているとみられる。

このような逆風の中、「BOSS」缶コーヒーの1-7月販売実績は前年超えを記録。この春に新発売した「ボス カフェイン」の2品を除外しても前年を上回った。

善戦要因について、取材に応じた野下剛SBFジャパンブランド開発事業部課長は「缶コーヒーヘビーユーザーをつなぎとめるべくコミュニケーションとプロモーションを絶やすことなく商品と連動させたことが効いてきたのだとみている」と述べる。

市場環境については、各社とも主要販売チャネルの自販機での値上げ商品への切り替えが自販機オペレーターや設置先であるロケーションオーナーの理解を得ながら徐々に進められていることもあり、値上げによる影響は限定的との見方が大勢を占めている。

ほぼほぼ自販機での値上げが完了する年末頃には一層の厳しさが見込まれる中、「アフターコロナに向かって人流が回復しており、ショット飲みの提案方法はまだまだあると考えている。つなぎとめていくことで、興味喚起を図り、飲用機会を増やしていきたい」との考えを明らかにする。

ヘビーユーザーとの絆強化にあたっては変化を意識。「“ヘビーユーザーは変わらないことが好き”だと思われがちだが、意外と変化が求められるため、何か新しいことを仕掛けていくことは大事だと考えている」。

直近の施策には、任天堂のNintendo Switch向けソフト『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」とコラボレーションして9月5日に発売開始した「ボス 伝説の序章」が挙げられる。

「“伝説の序章って何だろう”と思われるかもしれないが、そういうことも考えながら手を変え品を変えて楽しんでいただくことを心がけてやっていきたい」と意欲をのぞかせる。

「ボス」は働く人の相棒をコンセプトとしていることから、「ボス 伝説の序章」も働く人を意識した内容となっている。

パッケージの正面に配置された「伝説の序章」のネーミングには、日々大きな壁に果敢に挑む働く人の心に“次の一歩を踏み出す士気”を灯したいという想いを込めた。

「ボス 伝説の序章」の発売と同時に、「レインボーマウンテンブレンド」「贅沢微糖」「無糖ブラック」「カフェオレ」「プレミアムボス」の主力商品5品は「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム メダルデザイン缶」としてリニューアル発売した。

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