「米菓の新しい食感を切り拓く」越後製菓が「新潟の星」に本腰 米は新潟県産米のみ 風味・製法も追求

 越後製菓は「新潟の星」を大刷新して米菓の新食感を提案する。

 8月24日、発表会に臨んだ星野一郎会長は「昨年より少し大きくするなど磨きをかけて米菓の新しい食感を切り拓いた。最初は歯ごたえがあるのだが、口の中に入れるとほぼ噛まなくても溶ける」と自信をのぞかせる。

 「新潟の星」は構想30年という歳月を経て昨年11月にテスト販売。その後、店舗で様々なアンケート調査を実施するなどして消費者の声に耳を傾け、大きさや風味を見直し9月11日に「甘から」「青のりしょうゆ」の2品を発売する。

越後製菓の星野一郎会長 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
越後製菓の星野一郎会長

 2品とも原料にこだわり、米は新潟県産米のみを使用している。

 「気持ちとしては、新潟ではなく新潟米(にいがたまい)の星。“もうこれ以上はできないよ”というところまでやったつもり」と述べる。

 星形の形状は、売場展開では七夕などの催事に好適なほか、味わいにも好影響を与える。
 「星形で表面積を大きくすることで味付けが濃くできる」という。

 今回、消費者の声を受けて1粒を若干大きくした。

 小林康弘常務取締役は「少し大きくして、中心部をふかして“お腹”も出すようにして再構築した。空気を非常に含んでおり、ずっと食べ続けられるような米菓に仕上げた。希望や幸運など星というのはいろいろな意味で馴染みがあり、お子様にも親しみのある形に挑戦させていただいた」と説明する。

1個、食べきりサイズの4袋入り - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
1個、食べきりサイズの4袋入り

 風味も追求。

 「非常に味が口の中で伸びるというか、ずっと続くようにした。煮物や茶碗蒸しのように味を引っ張るようなものに挑戦させていただいた」と語る。

 「甘辛」では、新たな試みとして乾しいたけ粉末を採用。「今まで米菓で使ったことはなかったが、非常に旨味を引っ張る」という。

 新食感と和風にこだわった風味で和風スナック米菓市場の創出に挑む。

 パッケージは、“さくっとふっくらかるく仕上げた”新食感を直感的に訴求すべく、1粒1粒に影をあしらい粒が浮いているようなデザインを採用した。

 コミュニケーション施策としては現在、SNSで「新潟の星」が当たるプレゼントキャンペーンを実施している。

越後製菓の小林康弘常務取締役 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
越後製菓の小林康弘常務取締役