カップヌードルミュージアム 野口名誉館長、宇宙での食生活を語る

カップヌードルミュージアム横浜は7月25日、小学生を対象にした「夏休み子ども向けセミナー“夢の実現は夢じゃない”夢をかなえる魔法のレシピ」を開催した。宇宙飛行士で同施設の名誉館長でもある野口聡一さんを講師に迎え、会場には抽選で選ばれた約40人の小学5、6年生が集まったほか、オンライン配信も実施した。

参加者は施設内の「カップヌードルファクトリー」で自分の夢を容器に書いたオリジナルの「カップヌードル」作りに挑戦。その後、会場を移して野口名誉館長が宇宙飛行士になる夢を実現させた経験や体験談、日清食品の創業者である安藤百福氏との交流秘話と宇宙食ラーメン開発のストーリー、宇宙での食生活について語った。

3度の宇宙飛行を経験した野口氏は、2005年に人類で初めて宇宙でラーメンを食べたことで知られる。野口氏は01年に安藤百福氏が書き残した「宇宙世紀 優劣共生」の言葉に感銘を受けたことをきっかけに「ラーメンを宇宙で食べたい」と考えるようになったという。当時は宇宙でラーメンを食べることは常識を超えた行為。野口氏の強い思いを実現させるべく、日清食品の研究陣が試作を重ねた結果、宇宙食ラーメン「スペース・ラム」が誕生した。

約40人の子どもたちが参加した(夏休み子ども向けセミナー“夢の実現は夢じゃない”夢をかなえる魔法のレシピ」) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
約40人の子どもたちが参加した(夏休み子ども向けセミナー“夢の実現は夢じゃない”夢をかなえる魔法のレシピ」)

野口氏は「『スペース・ラム』は無重力でも飛び散りにくい粘度の高いスープが特徴。日清食品と何度もやり取りしたおかげで、宇宙でもラーメンを食べられるようになった。船内ではほかの宇宙飛行士と食事を通じた文化交流ができた。食事は重要なコミュニケーションの場」と振り返った。

参加した子どもたちからの質問に対して野口氏は「宇宙船からは地球が見え、毎日に退屈することはなかった」や、「宇宙では単独での作業は少ない。チームを作ってしっかりとコミュニケーションをとることが必要。お互いを思い合い尊重することが大事」と答えた。

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