10.4 C
Tokyo
9.6 C
Osaka
2025 / 12 / 18 木曜日
ログイン
English
その他企業活動社会・環境への配慮に評価 ダノンジャパン「Bコープ認証」取得 良い会社へ全社一丸

社会・環境への配慮に評価 ダノンジャパン「Bコープ認証」取得 良い会社へ全社一丸

ダノンジャパンは、このほど非営利団体BLabが運営する国際的な認証制度「BCorp(以下、Bコープ)」の再認証を取得した。BコープのBはBenefit(利益)を指し、社会や環境に配慮した事業活動において一定の基準を満たした企業に与えられる。別名「良い会社の認証制度」とも呼ばれる。ダノンジャパンでは同制度を20年に初取得しており、3年後となる今回の監査では、前回よりも24.3点高い得点で再取得した。

同社は17年から「地球の健康こそ人々の健康に繋がる」という考えのもと“One Planet.One Health”のビジョンを掲げる。

このほど開催した説明会でローラン・ボワシエ代表取締役社長は、同ビジョン実現に向けた3つの柱として

①賞味期限の長期化などで食品ロスに対応
②栄養食の提供で高齢化社会を支えている
③積極的な人材育成

――などを示し、今後もサステナブルな商品開発や人材育成を通し、25年までにグループ全社での認証を目指す方針を示した。

コーポレートアフェアーズ本部長の大楠絵里子氏は、Bコープ制度の特徴について「企業の在り方」を問われる点がユニークだと説明。日本ではまだ認知が低く、世界の7千62社に対し国内取得は27社(7月4日時点)に留まっているという。

取得メリットについて大楠氏は、「再認証の監査までの3年間で改善点が明らかになることで、より良い会社に向けて社員全員が一丸となれる」点と説明。

Bコープの評価のポイントは、ガバナンス・従業員・コミュニティ・環境・顧客の5つ。なかでも得点アップに寄与したのがガバナンス(=企業ビジョンを事業運営に組みこんでいる)で、前回から8.8ポイント向上した。

同社は社員研修を通し、ビジョンを社員個々の活動に生かしてきた。年間平均学習時間が30時間、オンオフ合わせて5万コースという豊富な学習環境のほか、健康ウェルネス実現に向けた柔軟性のある福利厚生、安全衛生に関する意識付けを喚起する短時間ミーティングなども評価された。また、経営メンバーの女性比率が50%、管理職は34%で、管理職内での男女の賃金格差が2%に留まる点や、従業員の国籍が17か国、国籍や学歴を問わないブラインド採用を取り入れている点なども評価された。

関連記事

インタビュー特集

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。