利便性高めた業務用チーズ 業界の垣根超えた展開に期待感 宝幸

宝幸のロルフ事業部(チーズ事業)は、業務用商品として5月から新たに「絞れるナチュラルクリームチーズ」(600g)を発売している。

同商品は柔らかく練り込みやすい点や、トッピングにも使用しやすいなど汎用性の高さが特長で、CVSベンダー、居酒屋やベーカリーなど幅広く提案している。

市場に出回る業務用クリームチーズは一般的に、包丁でカットする際、チーズが包丁にくっついたり、柔らかくするのに時間を要するなど、作業効率や加工しにくくなっている。同商品はこの課題解決を図るもので、町田武彦執行役員ロルフ事業部長は、「業務用ではオペレーションの負担が大きい。時間を短縮できる点でもメリットを感じていただけると思う」と期待を寄せている。

同社の業務用の最大の強みは、取引先の要望に合わせてカスタマイズ・改良できる点にある。最近では、コスト対応型の商品や付加価値商品の引き合いも多いという。「『絞れるクリームチーズ』など、取引先さまにとってちょっとした付加価値になる。使い勝手を良くすることで、付加価値のある商品を作る手助けができる」(同)と胸を張る。

ベーカリー関連は「チーズは副素材の中でもあまり安くない分、やや使用頻度が減った印象。特に大手の袋パンの方が減った」と感じている一方で、「業界の垣根を越えてチーズの使い道が広がっていることは、可能性として期待できるところ。いろいろな売場展開や販売先を今後も広げていきたい」と意欲をみせている。