アメリカ乳製品輸出協会(USDEC)は5月29日、東京都内でメディア懇談会を開催。来日したベッキー・ナイマン会長ら幹部は、日本市場を重要な輸出先と位置付け、チーズや乳たんぱく原料を中心に供給拡大への意欲を示した。
アリソン・トーマス常務理事は、米国から日本への農産物輸出額が120億ドルを超え、乳製品は中国を上回る米国の第3位輸出市場となっていることに触れ「日本市場では米国産乳製品が浸透しており、今後も必要とされる分野で貢献できる」と述べた。品目別では特にクリームチーズやバターの関心の高さを実感したといい、「日本の需要に応えられる体制を整えていきたい」と意欲を示した。
世界的に需要が拡大するホエイたんぱくについて、ナイマン会長は「供給はタイトな状況だが、米国には増産できる能力が十分ある」と説明した。スポーツ栄養や健康志向の高まりを背景に、生産設備への投資やWPC(ホエイたんぱく濃縮物)、WPI(ホエイたんぱく分離物)など高付加価値製品の生産強化が進んでいるとし、「かつてはホエイがチーズの副産物だったが、今ではチーズがホエイの副産物と言われるほど需要が高まっている」と語った。
新たなチーズ工場の建設も相次いでいる。2022年に示した2027年までの50万トンのチーズ増産目標についても「前倒しで達成する見通しだ」と述べ、日本市場を含む輸出先への安定供給に自信を示した。
マイク・マーリー副会長は、日本の酪農関係者との対話を振り返り、「経済や環境、後継者問題など日米の酪農家が抱える課題は共通している。日本で不足する分野を米国製品で補完し、共存する道筋を実感した」と語った。



