日本アイスクリーム協会は6月9日、都内で創立60周年記念式典を開催した。祝賀会には業界関係者260人が出席し、60年の歩みを振り返るとともに、今後の発展に向けた決意を新たにした。
中島英樹会長は、1966年の協会設立当時約510億円だった市場規模が25年度に6631億円に達したと紹介。近年は原材料費や物流費、人件費の上昇が続くが、「設備投資や品質向上、高付加価値商品の開発など会員各社の絶え間ない努力に支えられている」とした。
また、訪日外国人の増加などを背景に、日本独自の味づくりや品質の高さが海外でも評価されていると説明。「今やアイスクリームは世代を問わず楽しまれる『キング・オブ・スイーツ』として、日本の食文化の一端を担う存在となった」としたうえで、「2036年には市場規模1兆円という可能性も視野に入る。業界のさらなる飛躍に向け挑戦を続けたい」と述べた。
式典では厚生労働大臣感謝状(4人)、厚生労働省健康・生活衛生局長感謝状(16人)、協会会長感謝状(20人)を贈呈した。代表謝辞を述べた森永製菓の太田栄二郎会長CEOは、「2009年に冷菓本部長に就任した当時に比べ、市場規模は1・7倍に拡大し、その間当社は2・5倍以上の成長を遂げることができた」と振り返った。さらに、「原材料問題や人口減少、高齢化など課題はあるが、この業界は今後も発展できると確信している。安全で楽しいアイスクリームを提供できるよう、業界全体で努力を続けていきたい」と語った。

祝賀会では農林水産省畜産局の関村静雄審議官が、25年のアイスクリーム輸出額が初めて100億円を超え、輸出先も44か国に拡大したことを紹介。業界挙げた商品開発や販促活動などの取り組みが市場拡大につながっているとの見方を示した。
乾杯の音頭を務めた日本アイスクリーム産業振興会の桝村聡会長は、協会創立の1966年を「ビートルズ来日や人口1億人突破など、日本全体に活気があふれていた時代」と回顧。「当時500億円規模だった市場が6600億円超に拡大したのは、関係者の不断の努力の賜物」とたたえ、業界のさらなる発展を祈願した。
協会では2026年度も衛生・品質向上を最重要課題に位置付けるほか、表示適正化の推進やSNSを活用した需要喚起、環境課題への対応などに取り組む。



