シマダヤ 次期社長に岡田氏 「経験と新たな学びに期待」木下社長

シマダヤは、4月1日付で木下紀夫社長が取締役会長に就き、岡田賢二専務が代表取締役社長に昇任する。トップ交代は約17年ぶり。両者はこのほど開いた商品発表会で同席し、木下社長は「(岡田次期社長は)業務用冷凍麺の事業拡大をはじめ幅広い経験を持っている」と期待を寄せ、岡田専務は「麺食を通して経営コンセプトを具現化する」などと語った。

「あっという間の17年間だった」と木下社長は振り返る。その間、主力の家庭用チルド麺で「流水麺」を業界有数のブランドに育て上げ、地盤の関東から西日本に販路を拡大するなど、厳しい市場環境の中でも着実に事業を成長させてきた。「シマダヤのブランドと品質を守り育てることに注力するとともに、強みのさらなる強化と弱みの解消に取り組んできた」。

一方、岡田次期社長については、「入社以来、特に業務用冷凍麺の事業拡大に功績が大きい。その後、マーケティング、経営企画、生産物流などの各部門を幅広く経験している」と評価し、「21年4月~22年3月には、早稲田大学ビジネススクール(WBS)でMBAを1年で取得した」と努力家の一面も披露した。「これから先も難しい経営環境が予想される。会社での様々な経験と新たに学んだことを生かして経営にあたって欲しい」。

バトンを引き継ぐ岡田専務は「木下社長が築いた安定した経営基盤を持続的な成長軌道に乗せていくことが責務と考えている。市場を取り巻く環境の変化は激しいが、麺食を通して経営コンセプト『おいしい笑顔をお届けします』の具現化に注力していく」と抱負を語った。