セブン×ヨーカ堂 商品分野の連携加速 総菜・冷食など共同開発

セブン-イレブン・ジャパン(SEJ)とイトーヨーカ堂(IY)は、消費スタイルの多様化に応えるため、商品分野の連携を加速させる。両社の強みや知見を持ち寄り、新たに開発した「赤坂四川飯店監修」の中華惣菜を2月の合同企画「中華フェア」で販売するほか、IYオリジナルの冷凍食品「EASE UP(イーズアップ)」シリーズの新規4品はSEJのベンダー工場で製造、グループ各社の店舗に順次展開していく。

両社による「SEJ・IY・パートナーシップ(SIP)」は昨年8月にスタート。これまで合同フェアを2回実施したが、商品分野の連携に踏み込むのは初めて。ワンランク上のおいしさを目指し、「監修先の共通化」「レシピの一部共通化」に取り組んだ。

8日に開いた発表会の席上、SEJ取締役執行役員商品本部長の青山誠一氏は「PB『セブンプレミアム』の取り組みを進化させていくイメージ。現状、総菜等で両社製品の取引先メーカーは異なるが、共有化してメリットが出せるのであれば将来的に進めていく。今回はその糸口になる」、IY取締役執行役員食品事業部長の荒谷一徳氏は「生活者の購買スタイルが大きく変化する中、双方の強みを活かして対応していく」などと語った。

合同販促の第3弾「中華フェア」にあわせ、IYで商品化の実績がある老舗中国料理店「赤坂四川飯店」の監修で15アイテムを開発。原材料の選定から最適な製法まで徹底的にこだわった。SEJは「麻婆チャーハン」(税別600円)、「担々麺」(同600円)、「ホイコーロー」(同450円)など4品、IYは「麻婆豆腐」(同398円)、「帆立干し貝柱入り焼売」(4個・同480円)、「油淋鶏弁当」(同598円)など11品を発売する。なおSEJは「南国酒屋監修 フカヒレあんかけ丼」(同800円)、「赤坂璃宮監修 五目春巻」(同112円)などもラインアップ。店頭では共通ポスターの使用、共通アプリの会員にクーポン配布などで盛り上げる。実施期間はSEJが2月15~27日、IYが同15~21日。

多彩なメニューを用意 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
多彩なメニューを用意

これまで22年10月に第1弾「#めちゃハピハロウィン」、23年1月に第2弾「#めちゃハピいちごフェア」と2度の合同フェアを実施。商品供給や販促展開の連携に加え、両社のアプリや公式SNSを活用したキャンペーンも実施したところ、双方の利用者が継続的に増えるなど大きな成果が得られたという。

一方、IYオリジナルの冷凍食品「EASE UP」の新商品を共同開発。基本コンセプトの「簡単で本格的においしい」はそのままに、SEJの強みであるフレッシュフードの専用工場を活用、フジフーズ茨城工場と武蔵野群馬工場で新たに製造することとした。味作りに際しては、SEJが得意とするレンジ麺のスープ、主力品おにぎりで培った炊飯などの知見も存分に活かした。「EASE UP カルビクッパ」「同 コムタンクッパ」「同 ミートドリア」など4品をSEJは1月末から、IYは2月13日から順次発売する。価格は税別398円。

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