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上賀茂神社とAGF、水を通じた縁 書籍化し全国発売 「神山湧水珈琲」の開発経緯を紹介

世界文化遺産・上賀茂神社の奥に鎮座する神山(こうやま)から脈々と流れる湧き水「神山湧水(こうやまゆうすい)」との相性を考えて開発された「神山湧水珈琲」――。

味の素AGF社が、その開発経緯などを寄稿して協賛した書籍「京都 上賀茂神社と水のご縁 葵(あふひ)」(淡交社刊)が10月1日に全国主要大型書店や通販サイトで発売された。

AGFは2015年、日本の水に合う“ジャパニーズコーヒー”の開発を進めるためプロジェクトチームを発足し、プロジェクトチームが神山湧水を持ち帰って調べたところ、軟水の中でも特に柔らかい水質であることが判明。神山湧水でコーヒーを淹れると渋みが弱くなり、全体の風味がマイルドになることを突き止めたものの、完成には今ひとつ決め手に欠けていたという。

「京都 上賀茂神社と水のご縁 葵」(淡交社刊)
「京都 上賀茂神社と水のご縁 葵」(淡交社刊)

そうした中、神社で出された京番茶の焙煎香をヒントに深煎りしたコーヒーをブレンドしてアクセントをつけたところ、神山湧水に合うだけではなく、神山湧水のポテンシャルを最大限引き出すことにこぎ着けた。

神山湧水珈琲の完成を契機に、AGFと上賀茂神社の関係は、上賀茂神社式年遷宮記念文化事業として「水の大切さと文化」を伝えていく取り組みへと発展。5月、7月、10月の3回、神社の境内でしか味わうことのできない神山湧水珈琲をふるまって、式年遷宮のお祝いに彩りを添えることとなった。

神山湧水珈琲が、日本の味覚に寄り添う繊細な味わいのドリップコーヒー「煎」の開発のベースにもなった。これにより、AGFが長年実施している水の保全のための森づくり活動「ブレンディの森」も拡大した。

神社社務所の隣に常設される珈琲スタンド「神山湧水珈琲 煎」(味の素AGF)
神社社務所の隣に常設される珈琲スタンド「神山湧水珈琲 煎」(味の素AGF)

AGFでは、生産会社であるAGF鈴鹿・AGF関東で使用する水の水源である鈴鹿川源流と利根川水系源流、それぞれの一角を「ブレンディの森」として森を整備し、水資源保全に取り組んでいる。

上賀茂神社では毎年、式年遷宮に使用する檜皮(ひわだ)を採取するヒノキの植樹エリアの下草刈り、除伐、獣害対策に協力する活動を行い、水の大切さと自然の豊かさを伝えている。2019年には神社社務所の隣に珈琲スタンド「神山湧水珈琲煎」を常設。10時から16時まで年中無休で営業している。

この一連の経緯は同著第5章「水が結んだご縁」におさめられている。AGFは同文化事業を「人と人とのつながり」「地球環境との共生」を体現し、持続可能な社会の実現に貢献する事業と位置づけている。

同著は、上賀茂神社のシンボルである葵について、歴史や環境問題などさまざまな角度から綴られている。144頁オールカラーで税込1千320円。

「第五回上賀茂神社の森活動」
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