「ポカリスエット アイススラリー」新たな熱中症対策に 暑熱環境下で働くワーカー、一般消費者へ発信

大塚製薬が18年から発売している「ポカリスエット アイススラリー」。同社は、暑熱労働環境下での過酷なワーカーや、現在は一般消費者における新たな熱中症対策に役立つ製品として発信している。

中でも着目しているのが、コロナ禍での熱中症対策。取材に応じた大塚製薬ニュートラシューティカルズ事業製品部の原康太郎ポカリスエットプロダクトマーケティングマネージャーは「EC市場が拡大していることも影響し、物量が増える中で、例えば宅配や運送業の方はマスクを外すことができず暑熱環境下での労働となり、熱中症リスクも高まっていることから、採用いただいている事例も出てきた」と振り返る。

18年の初年度は、特に暑熱環境下でも作業着や制服の脱衣が困難な消防士などに向けて通販限定で販売。徐々に一般生活者からも身近な販売店での購入を求める声が多く寄せられたことから、20年5月にはコンビニ、スーパー、ドラッグストアなどの流通に取り扱いを拡大した。

同商品は、熱中症による救急搬送者が減らないことを受けて、プレクーリング(事前に冷やす)の考えの下、深部体温(体内の温度)に着目して開発された。

アイススラリー状(液体の中に微細な氷の粒がたくさん混じった粘度の高い)の凍らせた状態で摂取することができる飲料で、活動前に摂取することによって、身体を芯から冷やすことができるのが特徴。

同社は常温保存の液体を凍らせてスラリー状にする独自技術を開発し、融解後、再冷凍してもスラリー状を再現することに成功した。

今夏に向けては「昨年に引き続き、さまざまな流通さまを通じて提供させていただくとともに、暑熱労働環境下で働くワーカーはもとより、老若男女問わず例年よりもさらに熱中症リスクの高い在宅環境下における熱中症ゼロを目指して情報発信をしていく」と語る。