冷食、市販用が“一丁目一番地” 炙り肉の新シリーズ登場 米久デリカフーズ

米久グループで冷凍食品を生産する米久デリカフーズは、生産量の約75%が業務用、約25%が市販用と業務用が中心だが、現社名に変更した11年当時は約9割が業務用。この8年で市販用が15%ほど伸長している。冷凍食品ユニットの増田仁浩ユニットマネージャーは「生協を含む量販店の冷凍食品売場を『一丁目一番地』として注力していく」と市販用に注力する考えだ。

静岡県沼津市に本社を置く同社は71年創業のアンゼンフーズ(09年米久へ株式譲渡)と、ヤマキ食品が11年に統合して誕生。12年には大龍から営業権を取得しており、3つの淵源を持つ。

生産拠点は、水餃子・焼餃子・春巻・つくね串などを生産する沼津市の本社工場のほか、小籠包やエビチリ・酢豚などで手作り感のある商品を得意とする静岡市の静岡工場、とんかつ専用の群馬県前橋市の前橋工場。本社工場は従業員約150人。

年間生産量は約4千200t、半分は水餃子で、春巻きは約1千100t、焼餃子約650t、つくね串は約500t。

「じっくり炙った鶏もも焼き」(「肉旨」シリーズ)
「じっくり炙った鶏もも焼き」(「肉旨」シリーズ)

市販用の柱は中華商材と、秋の新商品「肉旨」シリーズ。高齢化が進み、また世帯人数も減少する中で「シニア層中心にチャンス」(増田氏)と照準を合わせ、また炙った肉食メーンの店が流行していることなども投入の背景として挙げる。

ラインアップは「香ばしく炙った厚切りベーコン」「じっくり炙った鶏もも焼き」「直火で炙った豚バラ肉の厚切り」の3品。レンジで簡単に調理できること、火を使わず安全であることを特徴とする。まずは肉を中心に、かつ炙り肉の香ばしさを強調した商品群としてシリーズを強化する考えだ。

焼餃子のラインは数年前に導入。レンジ調理に対応しておりフライパン調理対応品との差別化を図っている。今年は幸楽苑とタイアップした「幸楽苑 焼き餃子」を投入。

春巻ラインでは小型タイプ用、大型タイプ用の成型機計10台を揃える。ドラム型機械の円周部分で生地を焼き、具材は釜で炒めている。

生産量が増えていることから従業員数を増やしているが人手不足の中で採用は厳しいといい、工場の省人化などを進める。前橋工場では包装ラインに設備投資し「年内にも(包装の人員を)3分の1ほどにする」(野口英俊社長)。営業人員も厳しいが、精肉営業とともに冷食の営業を進める考えだ。

現在は首都圏や静岡が中心だが、強みのある静岡で取り組みを進め成功事例を横展開して早期に全国展開を図ることにしている。

今後は市販用冷食に集中して販売を進める。野口社長は「販売チャネルを見直すなどして(人員等の)資源を集中して配置する」考えだ。