加工食品菓子カルビー、ファンと熱量高め...

カルビー、ファンと熱量高め合い工場見学を超えた特別な体験を提供 清原工場では世界でたった1つの「フルグラ」づくりへと昇華

 カルビーは、スマートフォンアプリ「カルビールビープログラム」(ルビープログラム)を活用して、ファンと熱量を高め合い工場見学を超えたファンミーティングと称する特別な体験の場を提供している。

 9月23日、清原工場(栃木県宇都宮市)のファンミーティングに招かれたのは「ルビープログラム」から応募し選考されたシリアルブランド「フルグラ」ファンの小学生親子15組30人。

袋を密閉してオリジナルの「フルグラ」が完成
袋を密閉してオリジナルの「フルグラ」が完成

 同工場では「フルグラ」「かっぱえびせん」「堅あげポテト」を製造。この日、同工場のスタッフら30人以上が「フルグラ」ファンを迎い入れ、2時間以上にわたり、本社とともに練り上げてきた数々の「フルグラ」企画を実施した。

 その目玉は、世界でたった1つの「フルグラ」づくり。2024年12月に同工場で実施した「フルグラ」ファンミーティングの企画を昇華させ初の試みとして参加の小学生が自らの手で行えるようにした。

職業体験として「お給料」も発生。参加の子どもたちと清原工場の手塚勝則工場長
職業体験として「お給料」も発生。参加の子どもたちと清原工場の手塚勝則工場長

 「世界でたった1つの、世界で一番おいしいフルグラをつくって下さい」とスタッフがこう呼びかけると、各自はオーブンで香ばしく焼き上げられた「フルグラ」の塊を手でほぐしていく。

 粉砕することで大きな粒と小さな粒ができ、この大小が組み合わさることでザクザク食感が生まれる。
 粉砕後に混合するドライフルーツなどの具材は9種類を用意。種類・分量ともに好みに合わせて入れられるようにして各自が唯一無二の「フルグラ」を完成させる。

特別な試食体験も実施
特別な試食体験も実施

 工場見学も行われ、完成品を開封してドライフルーツの数を一つ一つ数えて品質にばらつきがないかを確認する品質保証室ブースの様子や「フルグラ」を焼き上げる長大なオーブンなどを公開。見学途中、出来たての「フルグラ」生地の塊にかじりつける試食の場も設けられた。

 見学後は、定番品や期間限定品などを詰め合わせた複数のシリアルディスペンサーが並ぶスペースに通され、各自がミルクやヨーグルトシャーベット、ドライフルーツなどを足すなどして自由に楽しめる特別な試食体験が実施された。景品がもらえるクイズ大会や質疑応答も行われた。

子どもからファンミーティングの意義を問われ回答する野堀和哉コーポレートコミュニケーション本部CX推進部部長(左)
子どもからファンミーティングの意義を問われ回答する野堀和哉コーポレートコミュニケーション本部CX推進部部長(左)

 こうした数々の企画が実施される中で、肝となるのは参加者とスタッフとの会話にあるという。

 「従業員には一言でも多く話しかけてほしいとお願いしている。アンケートで『従業員の人たちとたくさん話せて嬉しかった』とのお声を多く頂戴しているため」と話すのは、ファンミーティングを担当する野堀和哉コーポレートコミュニケーション本部CX推進部部長。

 ファンミーティングは2024年に開始され、年間約20カ所で開催。当初はブランド好意度を上げることが主目的であったが、現在はブランドとコーポレートの両方の価値向上に寄与する施策として展開している。

 「『従業員の方がみんないい人でカルビーのことが好きになった』といったお声をいただき、途中から『フルグラ』といったブランドだけではなく結果的にカルビーのことも好きになっていただけることに気づいた」と述べる。

清原工場や「フルグラ」についても紹介
清原工場や「フルグラ」についても紹介

 参加者の喜ぶ姿を目の当たりにすることで従業員にも好影響を与える。

 清原工場の手塚勝則工場長は「モチベーションアップはもちろんのこと、会社のエンゲージメント向上にもつながっていると感じている」との手応えを得る。

 清原工場ではもとより無料の工場見学会を実施し、2025年度の見学者数は約9800人に上る。ファンミーティングは工場見学会の進化版の位置づけとなる。

 「製造現場にいるメンバーが見学者に手を振るというのは日常の光景であり、当工場ではお客様をお迎えする土壌はできている。ファンミーティングはさらにその先を行き、本当にお客様と直にコミュニケーションできる」と説明する。

 企画内容は、CX推進部との打ち合わせにより開催の約5カ月前から練り上げられた。

 「『フルグラ』づくり体験は工場見学チームが発案した職業体験のアイデアをもとに温めていった」と振り返る。

Q&Aでマイクを回す楠謙一郎マーケティング本部シリアル部部長
Q&Aでマイクを回す楠謙一郎マーケティング本部シリアル部部長

 ファンミーティングを生活者の声に耳を傾ける機会と捉えているのは楠謙一郎マーケティング本部シリアル部部長。

 「商品企画担当も参加して、工場、開発、マーケティング、CXとカルビー全体で盛り上げている。参加の皆様が楽しそうにされていることが大事。一番興味深かったのはドライフルーツのトッピング。好き嫌いが見て取れた」と語る。

 ファンミーティングの土台となるのが「カルビールビープログラム」。
 2020年に開始されダウンロード数は現在約140万に上る。これは、折りたたんだパッケージを読み込むとルビー(ポイント)が貯まるもので、貯まったルビーでオリジナルの体験やキャンペーンに応募できるようになっている。

 パッケージを折りたたむという点がポイントとなり、これにより購買履歴と紐づいたファン組織の基盤となっている。

 「食べ切らないとパッケージを折りたためず、ポイントでちゃんと食べていただいたことが分かる」(野堀氏)と説明する。

特別な試食体験では好みのドライフルーツなどの具材を11種類用意
特別な試食体験では好みのドライフルーツなどの具材を11種類用意

 ファンミーティングの参加者の満足度も、その後の購買行動(ルビー獲得)によって把握可能で、ファンミーティング参加者のカルビー商品の購買は参加後、平均20%程度増加する傾向にあるという。

 野堀氏は「カルビールビープログラム」の高いアクティブユーザー率を維持しながらダウンロード数を数年後に500万へと引き上げていく目標を掲げる。

 「コアファンのお客様に喜んでいただきたい。ファンの熱量がどんどん高まるように、我々も熱量を高めて取り組んでいく」と意欲をのぞかせる。

 ファンの裾野拡大については、SNSや公式サイトなどを活用してファンミーティングの魅力を伝えることで新たなファンをリクルートしていく。

関連記事

インタビュー特集