日本パスタ協会は5月29日、定時会員総会終了後に専門紙・誌記者との記者懇談会を開催した。当日は副島久靖会長(オーマイ社長)らが、パスタ市場の概況や原料となるカナダ産デュラム小麦の需給情勢などについて報告した。
2025年(1~12月)のパスタ国内総供給量は、前年比1万221t増の31万4310tとなり、2年連続で30万tの大台を突破。内訳は、国内生産が15万210t(前年比2.6%増)、輸入品が16万4530t(同4.1%増)と、いずれも順調な伸びを見せた。
原料情勢では、主要産地であるカナダ統計局のデータを公表。カナダ産デュラム小麦の25~26年産生産量は、前年比11%増の710万tとなる見通し。さらに在庫を含む総供給量は760万t、輸出量は550万tと報告した。
副島会長は「前年の干ばつによる数量減から一転して豊作となり、供給面では復調した」と説明。続く26~27年産については、作付面積が2%減少し生産量は590万tにとどまる見込みだが、豊富な繰り越し在庫に支えられ、総供給量は750万tを維持できるという現地の予測を伝えた。
一方、国内メーカーが直面する課題として関税環境の厳しさに言及。日EU・EPA(経済連携協定)に基づき、EUからの輸入パスタ関税は段階的に引き下げられており、26年4月には5.45円/㎏まで下落している。国内勢への競争圧力は依然として高まる状況だ。
また、対日輸出国首位であるトルコとのEPA交渉は19年秋以降停滞しているが、「今後の高市政権の動向も含めて注視していく」と方針を示した。
26年度の事業計画では、医学的・栄養学的視点から乾燥パスタの価値訴求を強化する。具体的には、12月に愛知、岐阜、静岡、三重の東海4県の管理栄養士・栄養士を対象としたオンラインセミナー「パスタ大学」を開催し、消費拡大と正しい知識の普及を図る。また9月に都内幼稚園で国産ペンネ1万5000個のサンプリングを実施する計画も紹介した。

