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ブルーマチックジャパンの新時代コーヒーマシン戦略 アイスコーヒーや60℃抽出のライトブリューなどの新しい価値を創造

 コーヒーマシンの輸入販売会社・ブルーマチックジャパン社は、昨年末に掲げた新経営理念「コーヒーマシンで共に未来をつくる」のもと、各メーカー、ブランドの総代理店という従来のスタンスから脱却する。

 河口雅明社長は「お客さまごと、使用シーンごとに、ブランドの枠を超えて最適なコーヒーマシンを提案していくスタイルへシフトする」と語る。

河口雅明社長
河口雅明社長

 同社は創業42周年を迎える。

 「当社は1980年代初頭には日本に存在しなかった業務用コーヒーマシンの輸入・販売というビジネスモデルを通して、世界のコーヒー文化を日本に根付かせ、コーヒーマシンのある社会をつくるために日々事業に取り組んできた歴史がある。これからも、お客様と社会と共に『コーヒーのある社会』をつくっていきたいとの想いを込めて、経営理念およびビジョン・ミッション・ステータス(MVS)を見直した」と述べる。

 新たなMVSを実現するために、ビジネスモデル自体も挑戦的な転換をはかる。

 同社はこれまで、米ファーマーブラザーズより商標を譲り受けた「ブルーマチック」や100年の歴史を誇るイタリア・ベルガモの名門ブランド「CARIMALI(カリマリ)」、スイスクオリティが市場に高く評価されている欧州屈指のブランド「JURA(ユーラ)」などの総代理店としてコーヒーマシンを提供してきた。

 「世界で最も多様なコーヒー文化が根付く日本においては、よりシームレスなマシン環境が不可欠になっている」との考えの下、今後はブランドやスタイルにこだわらず顧客の環境に最もフィットするコーヒーマシンを提案し新しい価値を提供していく。

 市場へのアプローチはこれまで切り開いてきた戦略を継承し、外食・オフィス・家庭用・新規チャネルの4つのセグメントに対し、提案の質を高めていく。
 「お客様の期待値をクリアしてきたことが事業成長に繋がってきたが、今は期待値そのものが多様化し、お客様自身でさえ掴みきれない時代。お客様の期待値を超えるクリエイティブな発想をもち、期待を超え、驚きを提供できるような商品とサービスを提供していくことが重要」と分析する。

 リリースされるマシンを紹介するというスタイルではなく、「お客様のご要望に合わせてマシンを探すほか、独自のカスタマイズ商品として提供することも含めて、コーヒーマシンの可能性を追求したい」と力を込める。

 夏の猛暑や暑い時期の早期化・長期化を受け、同社が注目するのがアイスコーヒーだ。

 「2025年2月、『ユーラ』の全自動コーヒーマシン『X8』の後継機として、取り扱いを開始した世界初のコールドブリュー機能を搭載した『X10』への引き合いは強く、すでに計画販売台数をクリアした。アイスコーヒーへの期待は飛躍的に高まっている」と胸を張る。

「X10」は通常は数時間かかるコールドブリューを約1分半から2分で実現し、メニューの幅も広がる点が特長。従来の急冷式のカフェラテだけでなく、コールドブリューコーヒーにミルクを加えたアイスカフェラテも楽しめる。

 さらに、今年12月には「ユーラ」からライトブリューという新発想のコーヒーを提案する「E8」がラインナップに加わる。
 「E8」は60℃程度でコーヒーを抽出でき、忙しい朝など熱いコーヒーをゆっくり飲むことが難しいシーンでも飲みやすい。新たな飲用シーン創出の可能性を秘めているという。

 既存製品では、2024年発売の「ブルーマチック」ブランド初の全自動ドリップコーヒーマシン「C-23」が高い抽出のクオリティと100V対応で支持を拡大。

 昨年2月にリリースした全自動のエスプレッソコーヒーマシン「BRY」シリーズも好調だという。
 「BRY」シリーズは、見やすく、使いやすい10.1インチのカラーディスプレイが特長のマシン。スタンダード・セルフサービス・プロフェッショナルの3つのモードを用意し、ホテル・ビュッフェで宿泊客が自ら操作したり、業務用仕様で飲食店のバックヤードに設置して来店客のオーダーに応えたりと幅広く対応できる。

 セルフサービスモードでは、22カ国の言語の中から4カ国を設定し、ボタン操作で選択が可能のためインバウンド客の対応にも最適とする。
 プロフェッショナルモードでは、抽出中でも2杯目以降の抽出予約ができ、ディスプレイをスクロールしてオーダー順の予約メニューを確認できる。1メニューごとに抽出と削除のボタンが設置され、無駄や事故防止にも配慮されている。

 「『BRY』シリーズは、サステナビリティの視点からも今後を占うマシンになる。アジアで製造されているので、ヨーロッパで製造されたマシンと比べると輸送にかかるコストと時間が抑えられ、地政学リスクへの対応にもなる。結果としてLCAでのCO2削減にも貢献することができる上、調達リスクの低減と価格競争力も特徴だ」とコメントする。

 「戦略を支える部門の強化も重要な課題」と捉え、メンテナンスサービスでは社員のトレーニング強化に加え、6月をめどにサポート役としてコールセンターにAIを導入して精度を高めていく。
 「刷新した基幹システムに蓄積された顧客管理データを活かしてAIを導入する。例えば、お客様から寄せられたマシンの不具合の情報から、どの部品が不具合を起こしているのかを予想し、ある程度目途をつけてから現場に伺うことで精度を高め作業時間の短縮にもつなげる」と説明する。

 今期業績は、ファストフード、カフェチェーン、ファミリーレストラン、ホテルでの販売好調が寄与し増収増益の見通し。
 「増収増益の見通しであっても、満足はしていない。コーヒーマシンのある社会の実現への道筋は、当社がさらなる成長を遂げ、新しいステージに立つことからはじまる」と話す。

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