味の素AGFは、業務用ブランド「AGFプロフェッショナル」で人手不足やコスト増にあえぐ外食店に向けて「2Lのお茶が瞬時にできる」といったスティックタイプのパウダードリンク(以下、業務用スティック)の知られざる価値を改めて力強く発信していく。
業務用スティックは、冷たい水やお湯を注いで軽くかき混ぜるとドリンクができるもの。
家庭用で展開している「ブレンディ」マイボトルスティックと同じ500MLまでのサイズに加え、業務用ならではの展開として2Lに対応した製品も取り揃える。
導入店からは、ペットボトル飲料、あるいはティーバッグから煮出した飲み物と遜色ない味わいに加えて、簡単・瞬時にできる簡便性や、コンパクトで軽くて持ち運びしやすく保存性に優れている点、濃度調整が自由にできる点などが支持され、高いリピート率を獲得している。

業務用スティックの売上拡大も寄与し、同社の業務用事業の売上高はコロナ禍の落ち込み以降、右肩上がりに推移し、前々期(3月期)、前期と過去最高を更新した。
業務用スティックを含むパウダードリンクは、一度導入され、品質・簡便・経済性・保存性などの価値が実感されると継続して導入される傾向にある。
その一方で、製品の認知はまだ十分とはいえない。今期は、この点を強化すべく、SNSなどを駆使して製品の価値をわかりやすく伝える活動に注力していく。
「慢性的な人手不足に加え、原材料費、人件費、光熱費、物流費などあらゆるコストが上昇して外食産業が厳しい環境におかれる時にこそ、ドリンクの部分で一層お役立ちできるはず」と自信をのぞかせるのは、4月14日、取材に応じた藤巻万之ソリューションビジネス部ノンコーヒー開発グループグループ長。
「今期、一番力を入れていきたいのが、パウダードリンクの価値を高めて、それをしっかり協業先、ひいては生活者に伝え、広めていくこと。このことを直接的に体現できるのが業務用スティックであり、大容量タイプを提案できるのはAGFだけ」と続ける。
SNSでの価値発信の具体策としては、アイデア段階と前置きした上で「20L分のドリンクに必要なスペースを業務用スティックとペットボトル飲料で比較する動画や、利用者へのインタビュー、広告出稿など考えている。新規導入はオペレーション変更を伴うためハードルは高いが、一度試していただければ、複数の価値を感じていただける」と語る。
価値の中核を占める品質・おいしさについては、セントラルロケーションテスト(CLT=会場調査)で確認。
「CLTを実施して、お茶シリーズの業務用スティックを、ティーバッグとペットボトル飲料との比較で調査したところ、おいしさについて遜色ないどころか、製品によってはスコアが若干上回った」と胸を張る。
今後は、この調査結果を活用して、パウダードリンクに対する品質面の先入観を払拭していく。
おいしさについては、主にビジネスホテルのビュッフェに向けて提案しているフルーツ系業務用スティックでも手応えを得る。
「さわやかりんご」「きりっとオレンジ」「とろけるマンゴー」「アセロラ1日分のビタミン」がホテルの朝食バイキングでピッチャーに入れて提供されるフルーツドリンクとして導入が進んでいる。
今期は、この勢いを加速させるべく「華やかマスカット」を4月1日に新発売した。
フルーツ系業務用スティックは、果実由来の香りの成分を抽出しアロマカプセルに閉じ込め、ほどよい甘みの果糖を使用することで、新鮮な果汁感を再現したもの。独自のフレッシュフルーツエンハンサー技術を用いている。
「外食や飲料市場のトレンドにアンテナを張り、今後もバリエーションを増やしていきたい」と意欲をのぞかせる。



