全日本漬物協同組合連合会(中園雅治会長=中園久太郎商店社長)は5月29日、令和8年度通常総会を明治記念館(東京都港区)開き、令和7年度事業報告・決算、令和8年度事業計画・収支予算など全議案を原案通り承認した。
総会では中東情勢を背景とした資材価格高騰や人手不足など厳しい経営環境への対応が主要テーマとなり、商品価値向上やDX推進による競争力強化の必要性が強調された。
中園会長はあいさつで、「資材価格の上昇や最低賃金引き上げにより、価格改定は避けられない状況だ」と指摘。そのうえで「単なる値上げではなく、商品の価値向上とコストダウンを同時に進める必要がある」と述べた。また、漬物を若年層に訴求する取り組みや、料理素材としての活用提案、漬物の健康価値発信などを引き続き推進する考えを示した。
来賓として出席した茂木敏充外務大臣は、海外要人との会食などで漬物が高い関心を集めていることを紹介し、「漬物は日本の発酵文化や保存技術、地域の知恵を象徴する食品。世界へ発信すべき重要な食文化だ」と評価した。
令和7年度の漬物生産量は前年比4.8%減の70万5,036 tとなった。一方で、漬物グランプリの開催や、外国人技能実習評価試験を全国17都府県で56回実施するなど、人材育成や需要喚起に向けた活動に注力した。
令和8年度は、原料の安定確保、消費拡大、輸出促進、広報強化などを重点施策に位置付ける。全漬連ホームページのリニューアルやSNSを活用した認知普及活動を進めるほか、漬物価値創造委員会を中心に食育活動や健康価値の訴求にも取り組む。7月3日には自民党漬物振興議員連盟総会も予定されており、教科書への漬物記載や業界課題の要望活動を進める方針だ。
また、昨秋の叙勲で旭日双光章を受章した松下正雄氏(天政松下会長)を表彰。HACCP手法に基づく漬物安全マニュアル策定など、長年の業界発展への功績をたたえた。



