7.8 C
Tokyo
9.3 C
Osaka
2025 / 11 / 26 水曜日
ログイン
English
加工食品油脂J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

 J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

 同社の上期連結決算は売上高1122億円(3.5%減)、営業利益25億円(53.8%減)。主力の油脂事業は、外食市場の回復を背景に業務用油脂の販売量が増加したものの、ミール相場の下落により減収。利益面では、油脂コストや物流費等の上昇と価格改定の遅れにより大幅減益となった。

 油脂コストは、世界的なバイオ燃料の需要拡大でオイルバリューが高騰する一方、連産品であるミール価格は低迷が続いており、「適正価格の構築と生産性向上により早期の収益回復に努めているが、今年度中のコスト吸収は難しい」と判断。通期の営業利益は当初予想の90億円から50億円に、経常利益は100億円から61億円にそれぞれ引き下げた。

 今後の見通しについて、春山社長は「ミール価格の低下に加え、物流費や人件費などのコストもさらに増加することが予想される。従来とは次元の異なるコスト環境であることをお客様にていねいに説明していく」と語った。

 そのうえで、「当社として製品ラインアップの最適化や小ロット集約など、今後も生産性向上と一層の効率化に努めていくが、生活に欠かせない油脂を高品質かつ安定的に届けるために、必要不可欠なコストは可能な限り速やかに価格への反映を進めていく」と価格改定の浸透に理解を求めた。

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点