日本フードサービス協会(JF)が会員社を対象にまとめた24年1~12月の全店売上高は前年比8.4%増、3年連続で前年を上回った。店舗数は0.3%減、客数4.3%増、客単価3.9%増。
売上高は全業態で前年を上回り、コロナ禍のダメージからの回復が進んだ。年間を通して訪日外客数は大きく増加し、24年は過去最高だったコロナ前の2019年を上回り、客数が増加。度重なる価格改定による客単価上昇も売上増に貢献した。
業態別ではファーストフード(FF)8.1%増、ファミリーレストラン(FR)9.5%増、パブ/居酒屋5.5%増、ディナーレストラン6.6%増、喫茶9%増。売上高、客数はすべての業態・四半期で前年を上回った。客単価はおおむねどの業態でも前年を上回ったが、「ディナーレストラン」は消費者の節約志向に合わせた価格のメニュー提供もあり年後半の第2四半期はほぼ前年並みとなった。
店舗数は、FF以外は全体的に微減傾向。「パブ/居酒屋」はコロナ禍で大きく店舗数を減らしたが、第3四半期はようやく前年を上回り、下げ止まり傾向が見られた。
24年の年間動向について、JFでは「コメ価格をはじめ原材料費の高騰で値上げせざるを得ない状況が続き、客単価は上昇したものの、一部企業では客数の伸び悩みがみられるなど、外食経営を圧迫している。物価高で消費者の節約志向も進んでおり、割引キャンペーンや価格据え置きを実行する企業や、相対的に価格が安いファーストフード等の企業が堅調に推移しているとみられる」とコメントした。