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トップニュース家庭用プレミックス 「米騒動」で利用広がる 回復の遅れ、巻き返しへ

家庭用プレミックス 「米騒動」で利用広がる 回復の遅れ、巻き返しへ

日本プレミックス協会の統計によると、2023年の家庭用プレミックス生産量は5万6348t(前年比7.6%減)。市場は20年のコロナ特需で7万9000tを超えるまで拡大した。その後の2年間は需要の揺り戻しにより年率二ケタの落ち込みを記録。23年は6万tを大きく割った。下げ止まりの兆しはみられるが、21年から複数回実施されている価格改定や具材価格高騰などの影響が続いていることは否めない。

23年5月から新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことで、人々の暮らしはコロナ以前に戻りつつある。一方、24年1~8月の家庭用プレミックス生産量は前年同期比0.3%増。19年1~8月との比較では16%減で、現時点で回復が遅れている。プレミックス粉は、調理が不慣れな人でも簡単に高品質な製品を安定的に作ることができるという利点がある。また経済性も人気の理由だ。

家庭用の回復を阻んだ一因と考えられるのはメニュー単価の上昇。本来、プレミックスを使用したメニューの1食当たりの価格は高いものではない。しかし、ここ数年で家庭用油の価格は高止まりし、鶏卵価格は不安定に。たこ焼の具材のたこも値が上がり続けている。24年は、天候不順によりお好み焼で使われるキャベツの価格が高騰した。プレミックス粉だけでなく、その他の材料価格の上昇が少なからず影響したと考えられる。

家庭用プレミックス製品では、食感系の商品がトレンドだ。「もち・しっとり」や「とろっとふわっと」したメニューを簡単に調理できると訴求した商品が、消費者の強い支持を得ている。SNSやTVを通じた反響も大きい。日清製粉ウェルナの「日清 極もちホットケーキミックス」はTVCM効果により上期は前年の約3割増。昭和産業の「ケーキのようなホットケーキミックス」もTV番組のランキング企画に取り上げられたことで需要が集中した。

24年は「令和の米騒動」により、8月後半から9月にかけてお好み焼・たこ焼やホットケーキの主食利用が増えた。思いがけないタイミングで利用が進んだと言える。今後の米の値段次第ではあるが、家庭用プレミックス市場が回復するには食卓出現頻度の維持が課題となる。

「各月の生活行事と関連付けたプロモーションを展開する」(日清製粉ウェルナ)、「しろくまちゃんコラボを活用したホットケーキのレシピ訴求を通しナンバーワンブランドとして消費者に商品価値を伝える」(森永製菓)、「定番商品を軸に据えつつも新商品の付加価値を訴求する」(ニップン)と各社ともアピールを強化。イベントが増える後半戦に巻き返しを図る。

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