石光商事 前期は増収増益 新サイコー会総会で報告

石光商事とその取引先で組織する新サイコー会の総会・懇親会が7月11日、神戸市内で開催され、会員など45社79人が参加した。

石光商事からは、石脇智広社長をはじめとした幹部社員とともに101歳の石光輝男名誉会長も出席。懇親会の席では「毎日出社している」とかくしゃくと話した。

総会は冒頭、会員を代表して吉村直樹マリンフード社長があいさつし、その後石脇社長から前期実績と今後の戦略、中期計画進捗のほか、10月1日付で東京アライドコーヒーロースターズ(ACR)と関西ACRを統合し、アライドコーヒーロースターズを設立することを報告した。

前期(24年3月期)決算は、売上高は前期比5.2%増の620億3千万円、経常利益は34.5%増の17億4千万円の増収増益。石脇社長は国内は「価格改定による単価増」「外食需要増」「コーヒー相場高騰による単価増」を挙げ、海外は中国現地法人での中国国内での生豆の販売拡大、欧州向けの輸出増加を挙げた。

中期3か年計画最終年度となる今期は、売上高は640億8千万円と3.3%増を見込むが、ACR統合に伴う一時費用発生で経常利益は19.8%減の約14億円を見込む。

また、現中計ではビジネスの土台の一つに「環境対策」や「社会貢献」を置き、温室効果ガス30%削減を目標に取り組んでいる。具体的には「グリーン焙煎」や、喫茶チェーンと共同開発した「とろみコーヒー」などに取り組んでいる。グリーン焙煎とは、コーヒー抽出後の残さを利用した焙煎および販売により、CO2排出実質ゼロを目指すもの。

「とろみコーヒー」は、加齢などで飲み込む力が落ちている方などにおすすめとしており、販売されている喫茶チェーン店では好評を得ているとのこと。