8.2 C
Tokyo
7 C
Osaka
2025 / 12 / 04 木曜日
ログイン
English
トップニュースそうめん商戦 市場は微増で推移 猛暑予報に期待高まる
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

そうめん商戦 市場は微増で推移 猛暑予報に期待高まる

そうめん商戦が最盛期を迎えた。昨年は播州や三輪など手延べ産地生産者が平均10%の価格改定に踏み切ったことにより、PBや機械製そうめんなど単価が安い商品に人気が流れた。今年はその傾向に拍車がかかることが予想される一方、今夏の猛暑予報もあり天候が追い風となりそうだ。5月末までの市場は当社推定で、前年比微増で推移した。

そうめんは3~4月頃から店頭のエンドに並び始め、GWに第1のヤマ場を迎える。6~7月に1年間の4割以上を販売、盆明けには終息する。短期決戦となることから、最盛期の気温や天気が商戦を左右する。

今年3月は平年と比べて気温が低かったものの、4月は全国各地で平均気温が2.67℃高く、月末には30℃を超える真夏日となった。5月は雨も少なく、爽やかな天候が続いた。そうめん市場もこれに連動する形で商戦スタートは4月にずれ込んだところが多かったが、以降は比較的順調に推移している。

昨年実施した値上げは市場でほぼ受け入れられ、春は新値で出揃った。人件費がかかる手延べそうめんと機械製そうめんでは販売価格にますます差が開いたが、各産地は手延べにしかない風味や品質を訴求して差別化を図る。

速報値では、そうめん業界のメガブランド「揖保乃糸 上級品300g」(兵庫県手延素麺協同組合)の、昨年9月から今年5月末の出庫数量は前年比109%となった。昨年9月が月末まで残暑が続いたことで年度始まりがプラスとなり、翌2月までの上半期はオフシーズンながら102%で着地。3月は天候要因で厳しかったが、4月に復調、5月にプラスに転じた。ただし23年は価格改定の影響で減少したことから、22年対比では100%だった。

白もの志向が強い西日本で「揖保乃糸 上級品300g」と拮抗するマル勝高田商店は、3~4月は前年並みも5月はプラスになった。「三輪の神糸」はじめ単品商品が全般的に好調で、特に「同800g」の大容量サイズが大幅に増加した。同社では、地元三輪をはじめ手延べそうめん業界全体が生産者不足に陥るなか、生産時間の延長と効率化を高め、前年度に3割の増産を達成。今年も前年並みの水準で生産計画を立て、安定供給に努める。

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点