挑戦続ける「ヱビス」 恵比寿に新ブルワリー ビール文化創出の拠点に

日本のプレミアムビールの先駆ブランド「ヱビス」。4月3日には発祥の地である東京・恵比寿に新ブルワリーがオープン。この地でのビール醸造を35年ぶりに再開する。

恵比寿ガーデンプレイス内のサッポロビール本社に隣接して開業する「YEBISU BREWERY TOKYO」。ブランドのルーツに親しむミュージアムやドイツ製の醸造設備を採用したブルワリーエリア、ビールを楽しめるタップルームなどで、ヱビスならではの物語を体感できる。

「130年以上にわたり挑戦を続け、ビールの可能性を追求してきた。それができたのも、楽しみ続けてきたから。それこそがブランドの存在意義そのものだと思う」。

2月19日の発表会でそう語った、サッポロビールの武内亮人常務。新ブルワリーを、ブランドの現在とルーツ、未来を体験できる場とし、恵比寿の街全体の活性化にも貢献したい考えを示した。

20日からオンエア中の新CMに出演する、ブランドアンバサダーの山田裕貴さんも登場。

ビールの仕込みを体験する山田裕貴さん(YEBISU BREWERY TOKYO) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
ビールの仕込みを体験する山田裕貴さん(YEBISU BREWERY TOKYO)

「俳優を目指した頃から、いつかビールのCMに出られたらと漠然と考えていた。まさか叶う日が来るとは。おれ、ビールのCMをやる俳優になったんだと実感した」と感慨深く語る山田さん。ブランドの長い歴史を作ってきた醸造家の苦労に思いをはせ、役作りに心血を注ぐ俳優の生き方と重ねた。

醸造責任者の有友亮太氏は「ここが座標軸となり、新たなビール文化が生まれる場所となるようにしたい。恵比寿といえばビールの街と言われるようになればいい」と語った。

開業を記念し、有友氏が開発にあたった限定品も4月に発売。ブランド初の果汁を使用した「ヱビス ジューシーエール」は、グレープフルーツ果汁に複数のホップをかけ合わせ、上品で果実味ある味わいに。また、吟味した燻製麦芽を一部使用し上面発酵で仕上げた「煙々(えんえん)も登場する。