マルハニチロ 家庭用は冷凍米飯を拡充 和炒飯「焼あごだしの五目炒飯」&たんぱく質強化「WILDish PROTEIN」

マルハニチロは、2024年春季に向け、家庭用冷凍食品で米飯のラインアップを強化する。「和炒飯」をテーマに同社ならではの水産素材と炒め技術を掛け合わせた「焼あごだしの五目炒飯」、簡便で食べ応えある「WILDish」シリーズにたんぱく質20gが摂れる2品を投入、さらなる市場の活性化を目指す。

本社で開いた発表会の冒頭、半澤貞彦代表取締役副社長執行役員は「生活者の節約志向が高まるなか、本格的で上質な製品を求める消費行動や、健康意識の高まりを反映した市販用商品で需要を喚起していく。業務用商品は、調理現場の人手不足やサステナブルな要素に配慮して開発した」など語った。

家庭用のうち、冷凍食品は成長カテゴリーの米飯に独自価値を付与した新商品を投入。「焼あごだしの五目炒飯」は、同社の強みを生かした「焼あごだし」と高火力の「あおり炒め製法」で和風テイストの炒飯に仕上げた。具材は炙り焼きしたさば、卵、たけのこ、しいたけ、ねぎなど7種類。女性中心にプチ贅沢のニーズにも応える。400g。

半澤貞彦代表取締役副社長(マルハニチロ) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
半澤貞彦代表取締役副社長(マルハニチロ)

簡便・即食の「WILDish」シリーズに、健康訴求の「PROTEIN ガリバタチキンライス」と「同 豚キムチ炒飯」を加えた。同社によると、主要ターゲットの20~30代男性は三大栄養素の中でたんぱく質の摂取意向が非常に強いという。特許申請中の独自製法を採用し、「WILDish」らしい本格感・やみつき感を楽しみながら、1袋(250g)でたんぱく質20gを摂取できる。

「新中華街」シリーズで「赤坂璃宮の餃子」を新たに発売(関東エリア限定)。譚彦彬オーナーシェフ監修。中具のぎっしり感とジューシーさが特長で、家庭でワンランク上の餃子が味わえる。12個入(324g)。

「WILDish PROTEIN」2品(マルハニチロ) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「WILDish PROTEIN」2品(マルハニチロ)

加工食品部門の缶詰では、「ノルウェー産さば煮付」を商品化。資源管理されているノルウェー産さば使用の第2弾で、甘みのある生姜入りの醤油だれと脂がのったさばがよく合う。総量200g。デザートは市場が伸びている「コーヒーゼリー」を投入。珈琲鑑定士の監修を得て、厳選した2産地の豆をブレンド、味と香りにこだわった。160g。

一方、業務用冷凍食品はインバウンドと総菜の伸長に着目して開発。訪日外国人数が急回復する中、「サステナブル・トラベル」への関心が高まっているため、MSC認証取得の水産物を使用した「いろいろ使える 骨なしすけとうだら切身(打粉付)15」と「同 骨なしあじ切身(打粉付)15」を製品化した。下味がシンプルなため、幅広い料理に利用しやすい。

「甘辛ソースが効いた!なにわの太麺焼そば」は、同社がこれまで手薄だった関西風の焼そばを再現。甘さのある濃厚こってりソースに、太麺を合わせた。ユーザーの人手不足やメニューの割安感から需要の高まりを見込む。主に量販総菜やレジャー・宿泊施設などでのニーズを想定。

新商品の年間販売目標は、加工食品ユニットが18品で39億円、食材流通ユニットが15品で10億円。