ローソンは今年、環境配慮や食品ロス削減に向けて冷凍おにぎり販売の実証実験を実施し一定の手応えが得られた模様だ。
同実証実験は、冷凍流通により常温弁当などで現在行われている1日2回以上の配送回数を抑えてCO2削減と物流改善を図るものとして実施された。物流改善にあわせてフードロス削減・欠品防止・品揃え強化・減塩・添加物削減なども見込まれる。
竹増貞信社長は「冷凍へのチャレンジは食品廃棄をなくすという視点で推進していきたい。冷凍と解凍技術の進化は著しく、調理パンやベーカリーなど、対象カテゴリー拡大も検討している」と述べる。
通常、おにぎりや常温弁当などは製造してから店舗に配送し来店客に販売するまで10時間以上を要してしまう。この時間の制約が製造や配送の条件になっており、これらの条件を解消するものとして冷凍流通に着目した。いわば「冷凍で時間を止める」発想だ。
実証実験では8月22日から11月20日までの3か月間、福島県と東京都の合計21店舗で、常温販売しているおにぎり6品を冷凍おにぎりとして発売した。
竹増社長は「究極的には冷凍商品とできたての店内厨房の商品で食品廃棄ゼロを目指していきたい」との考えも明らかにする。