逆光線(コラム)円安と物価高

円安と物価高

月初の恒例行事となった食品の値上げ品目数。大手調査会社によると、11月の値上げ品目数は今年1月以降、初めて二桁台の水準で収まる見通しという。23年の値上げは3万品目を超え、年明け以降もすでに500近い品目で値上げが予定されているが、値上げラッシュはピークアウトしてきた。

▼多くの品目で価格改定が広がり、値上げの一因となった穀物相場が落ち着いてきたことが要因だが、この先も予断を許さない状況が続く。とはいえ、消費の最前線では、値上げ疲れを理由に価格競争再来の懸念も強まっている。

▼昨年の今頃は値上げ渋滞で「マスタ変更が追い付かないので、少し待ってくれ」といわれたが、「下げは一瞬」と嘆くのは製粉筋。3年ぶりの麦価引き下げで早くも下げ期待が高まるが、「諸々のコストも上がっているので」と眉をひそめる。

▼足元では軟化傾向にある食用油も、産地の天候懸念とバイオ燃料需要で相場は高止まりし、円安の再加速がコストを押し上げる。政府は物価対策に本腰を入れるが、円安の功罪を真剣に考える時期が来ている。

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