17 C
Tokyo
19.1 C
Osaka
2025 / 11 / 16 日曜日
English
流通・飲食三井食品・柴田社長 MRH統合で機能強化 ビジネス領域拡大へ
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

三井食品・柴田社長 MRH統合で機能強化 ビジネス領域拡大へ

三井食品の柴田幸介社長は、先般公表した新会社「三井物産流通グループ株式会社(仮称)」への統合検討について、「3年前に持ち株会社の三井物産流通ホールディングス(MRH)を設立し、当社を含む事業会社4社がシナジー創出と機能強化に向けて一体感を持って取り組んできた。これをさらに進化させ、各社の機能やネットワークを融合することで新たな価値を生み出していく。(三井食品の社名が消えることに)様々な思いはあるが、グループ各社が対等な関係で心機一転スタートしようと決断した」と説明した。

MRHおよび傘下の三井食品、ベンダーサービス、リテールシステムサービス、物産ロジスティクスソリューションズの5社合算売上高は約1兆4千億円、従業員数3千150人、資産高3千200億円。親会社三井物産の機関決定を経て、正式な統合協議に入る。

具体的なシナジーでは、全国に物流拠点を構える三井食品と物産ロジスティクスの協業や、食品容器やパッケージ分野を得意とするベンダーサービスとの連携が進んでいるが、「各社の機能が統合することで、よりチャンスが広がる」。食品卸や容器包装、物流、システムなどあらゆる機能を提供する企業グループを目指す構えだ。

前3月期は増収増益 売上高6千768億円

先月29日開示した三井食品の前3月期連結業績は売上高6千768億円(前期比1.9%増)、経常利益9億3千万円(80.9%増)、当期利益6億2千万円(13.2%増)。業務用の回復が進んだことや、不採算取引の見直しによる粗利改善も進み、増収増益を確保した。

8月には約4万5千坪と同社最大規模の拠点となる千葉県流山の首都圏東物流センターが稼働を開始。大手小売業のネットスーパー専用センター(新横浜、約1万坪)も年度内の稼働を予定しており、近畿圏に続き首都圏での物流網整備と生産性向上、差別化機能の強化により収益拡大につなげる。

今期は売上高6千891億円(1.8%増)、経常利益2億3千万円(76.1%減)、当期利益1億1千万円(82.7%減)を計画。利益面では、採算性向上による粗利益増加の一方で、大型物流センターの新設費用など一過性の費用負担(約21億円)により前期比7億円の減益を見込む。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点