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小売CVSセブン&アイ、世界へ事業規模拡大 自社運営アパレル事業から撤退して集中する食を強みに

セブン&アイ、世界へ事業規模拡大 自社運営アパレル事業から撤退して集中する食を強みに

セブン&アイ・ホールディングスは、食を強みに世界へ事業規模を拡大していく。

3月9日、中期経営計画のアップデートとグループ戦略再評価の結果に関する発表がなされ、自社運営のアパレル事業から撤退して食に集中していく方針が打ち出された。

この日発表した井阪隆一社長は「目指す姿を“食を中心とした世界トップクラスのリテールグループ”へと改めた。食の強みを軸とし、国内外コンビニ(CVS)事業の成長戦略にフォーカスすることで最適な経営資源配分を実行しながら食を中心とした世界トップクラスのリテールグループに成長する」と意欲をのぞかせる。

CVS事業で冷凍食品や生鮮食品など食の広範な品揃えや品質を追求していく一方で、イトーヨーカ堂を中心としたスーパーストア(SST)事業では自社運営アパレル事業撤退により捻出される経営資源を食に充てることで食シナジーを中心に据えた戦略を加速していく。

3月9日、中期経営計画のアップデートとグループ戦略再評価の結果に関する発表会に臨んだセブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長
3月9日、中期経営計画のアップデートとグループ戦略再評価の結果に関する発表会に臨んだセブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長

「このようにして生まれる食の強みを競争力の源泉にして、北米CVS事業を担うセブン‐イレブン・インク(SEI)やグローバルCVSの成長も実現していく」と述べる。

SST事業は、CVS事業と比べて、圧倒的な品揃えとSKU数を展開し、食領域の顧客理解と開発力を強みとする。

国内ではSST事業がセブン‐イレブン・ジャパン(SEJ)の下支えとなり「セブンプレミアム」の食品カテゴリーを多岐に品揃えし「お客様からの高い評価獲得にもつながっている」という。

グローバルでもSST事業のリソースを中心とした食の強みを成長の鍵と位置付ける。

グローバルでは、おにぎり・弁当・サンドイッチ・麺類・惣菜などのカテゴリーで展開するオリジナル商品「セブンフレッシュフード」(フレッシュフード)と客数に高い相関関係があることから「SEJからフレッシュフード設備のノウハウを伝達することで、フレッシュフードカテゴリーにおけるオリジナル商品の強化を実現していく」。

2025年度(2月期)までに、フレッシュフード・専用飲料・PBを含めたオリジナル商品の売上構成比を22年度見込みの約24%から約34%に引き上げていく。

「これらのオリジナル商品の粗利益率は平均40%以上と非常に高く、品質でお客様にご評価をいただきながら経営効率の向上に大きく貢献できる」とみている。

7INのマスターフランチャイジーであるElectra Consumer Products Ltd.が1月11日、イスラエル1号店
7INのマスターフランチャイジーであるElectra Consumer Products Ltd.が1月11日、イスラエル1号店

SEIの成長戦略としては、オリジナル商品の強化に加えて、デジタル化とデリバリー事業の加速やスピードウェイ社との統合シナジーの創出などに取り組む。

SEIのデリバリー事業は20年からCAGR(年平均成長率)73%を達成。今後もこの成長率を維持し25年に売上10億ドルの達成を目指す。

その牽引役のネットコンビニ「7NOW」は急拡大。「店舗から2マイル(約3.2km)以内でアメリカの人口の50%以上をカバーし、全国平均で28分以内に迅速にお届け可能な価値提案が実現できている。今後も多様なサービスを提供する成長計画を策定している」と説明する。

21年に取得したスピードウェイ社の22年度の統合シナジーは、当初計画の4億5000万ドルを大幅に上回る6億8200万ドルの着地見込みで、この好調ぶりを受けて23年度計画も当初予定の6億5000万ドルから8億ドルに引き上げる。

目標達成への具体策としては、飲料と常温商品の売場変更を実施し品揃えを最適化するほか、スピードウェイのガソリン物流網をセブン‐イレブンに拡大し、スピードウェイ1200店舗以上でデリバリーサービスを開始する。

「グローバルには依然として大きな成長余地がある」との考えから、グローバルCVS事業を担う7-Eleven International LLC(本社:米国、以下、7IN)では、既存展開国と新規展開国の両輪に注力し、北米・日本を除く全世界における成長機会を追求していく。

現在、19の国と地域で展開しているのを、30年度までに30の国と地域に拡大し、北米・日本を除く店舗数を25年度までに約4万9000店舗から5万店に拡大していく。

既存国支援に向けた投融資やM&Aを通じた非連続成長機会も積極的に検討していく。

「7INのEBITDAベースで、オーガニック成長としては、22‐26年CAGR18%を見込む。一方、戦略的投融資を含むM&Aを実施することで、20‐26年CAGR34%を目指していく」と語る。

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