大豆ミート食品に市場拡大の兆し 日本初・JASマーク付き商品が登場 先鞭を着けたのは大塚食品の市販用「ゼロミート」

 大塚食品は23日、市販用・大豆ミート食品「ゼロミート」2品が日本で初めて大豆ミート食品類JASの認証を取得したことを明らかにした。

 JASとは、食品・農林水産分野で農林水産大臣が定める国家規格で、国内市場に出回る食品・農林水産品の品質や仕様を一定の範囲・水準に揃えるための基準となる。

 今回、大塚食品が取得したのは旧3種類のマークを統合して2018年に制定された特色JASマーク。

 商品・サービスのこだわりや品質の訴求強化が期待される特色JASマークを取得したことで、大塚食品は消費者から寄せられている「大豆ミートって何?」の疑問を解消し市場を活性化していく。

 「当社の『ゼロミート』が大豆ミート食品類JASの認証を取得したことで、生活者の方がJASマークの付いた大豆ミート製品をより分かりやすく選択できるようになった」(大塚食品)とし、スーパー・コンビニ・ドラッグストアなどでの販路拡大にも期待をよせる。

 8月以降、「ゼロミートデミグラスタイプハンバーグ」「ゼロミートチーズインデミグラスタイプハンバーグ」2品を対象に、特色JASマーク付き商品に順次切り替えて販売していく。

 「ゼロミート」を皮切りに他の商品で認証取得が進めば、大豆ミート食品が市民権を得る可能性もある。

 大豆ミート食品類JASは、年々増加する大豆ミートへの生活者の需要に応えるため20年から大塚食品が主体となり検討を進め、農林水産省にJAS規格原案の申出を行い22年2月24日に制定された。

 大豆ミート食品類JASには、大豆ミート食品と調整大豆ミート食品の主に2つ基準があり、「ゼロミート」は大豆ミート食品に該当する。

 今回、「ゼロミート」が、大豆ミート食品に求められる“大豆ミート原料のアミノ酸スコアが100”や“大豆たん白質含有率10%以上”などの要件を満たしたことで、大豆ミート食品類JASの認証の取得に至った。