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錠菓 高額ゾーン開拓で500億円市場に 今秋も主力3社があの手この手

錠菓市場はここ数年、堅調に推移している。小売金額にして500億円市場、メーカー出荷ベースで300億円の市場規模に成長した。その背景として、アサヒグループ食品「ミンティア」、クラシエフーズ「フリスク」、それにモンデリーズ・ジャパンが参戦して高額ゾーンの開拓に成功してきたことが大きい。今秋、アサヒグループ食品はミンティア ブリーズに〈アクアプラス〉シリーズを投入した。さらなる市場活性化につながるか注目される。

錠菓市場は、「フリスク」が市場を創成し、そこへ「ミンティア」が100円の買いやすさで完全に市場定着の地盤を固めてきた。停滞時期も経験したが、ガム市場の退潮傾向とともに、錠菓の利便性とファッション性にスポットライトが当たり浮上してきた経緯がある。

波に乗り始めた錠菓の後押しとなったのが「ミンティア ブリーズ」の開発である。「フリスク ネオ」も登場し、モンデリーズはガムブランド「クロレッツ」で高価格帯のタブレットに挑戦することで、表面的には三つ巴の構図を生んでいる。

中でも、「ミンティア」ブランドが錠菓市場でNo.1を獲得しており、2018年売上高は販売目標215億円を上回る219億円を達成し、18年連続で過去最高売上げの記録を更新した。そこには「のどスッキリ」効果をうたった「ミンティア エクスケア」の貢献もある。

今秋については「ミンティア ブリーズ」の新バージョンとして「お口スッキリ、息クリア」を訴求した「クリアプラス」(マイルド、シャープの2品)を9月30日に上市した。それぞれプラスのアイコンと3つの矢を組み合わせたモチーフを配した機能性あるデザインを採用している。

そして「エクスケア」シリーズでは「ハーブミント」と「ヨーグルトミント」を10月7日に店頭発売する。併せて、9~10月にはブランド合計3千800GRPの投下を予定。交通・デジタル広告やサンプリング・キャンペーンなど多様なコミュニケーションで販売を促進する。

一方、クラシエフーズは「フリスク ネオ」シリーズの新フレーバーとして「チェリー」を9月16日に発売開始した。これを記念して「PLAY WORK」キャンペーンを10月16日まで開始している。

同キャンペーンを盛り上げるべく、10月1日には東京でスペシャルゲストにモーリー・ロバートソン氏、大阪では10月8日にロバート・キャンベル氏を招いてトークセッションを行う。バリ島5泊7日ノマドワークの旅が当たるプレゼントキャンペーンや仕事を楽しむためのワークショップも開催するなど、「フリスク ネオ」普及の後方支援を行う。

モンデリーズも負けじと、9月にクロレッツから新シリーズ「フルーツフルタブ」を上市した。同社にとって、これまでにない2つのフルーツ(マンゴー&ピーチ、ラズベリー&ブルーベリー)味のタブレットであり、ガムにはないフレーバーを提案している。

このように錠菓は主力3社が新商品開発を継続し、多様な販促手段を通じて市場の活性化を進めている。錠菓市場はさらに成長する可能性を持っている。

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