あじかんのごぼう茶事業が拡大している。ごぼう茶を軸としたヘルスフード部門の前期(18年3月期)の売上高は32億7千万円。前年の18億円から78%増と大きく伸長した。今期は伸び率こそ鈍化したものの、第3四半期まで前年比41%増と引き続き高いペースで成長している。
従来の通販に加え一般流通向けへ販路が広がっており、全国の主要ドラッグストアに導入が進んだ。この春は新たに、機能性表示食品と瀬戸内レモンブレンドの2品を投入。それぞれのチャネルに向け、商品ラインアップを強化する。
寿司店をはじめとする業務用ルートで商売を拡大してきた同社が、一般消費者向けの商品として「ごぼう茶」の通販を始めたのは2010年。もともと主力の玉子製品のほかに、きんぴらなどの野菜加工品を製造する中で、ごぼうの機能性に着目し研究を重ねていた。
12年には初の市販用ブランド「ごぼうのひみつ」を立ち上げ、ごぼう茶とごぼうスープを商品化。その後、ごぼうチップスなど関連商品を拡大し、14年にはごぼう茶の製造方法に関する特許を取得した。
16年3月期にはごぼう茶の売上高が10億円を突破。このころから、ドラッグストアなどへの販売にも本腰を入れる。17年に竣工したつくば工場では、ごぼう茶の一次処理を行う設備を導入し生産能力を高めた。
今回発売したごぼう茶2品のうち、通販限定の「ごぼうのおかげ」は同社初の機能性表示食品で便量改善の機能を表示。2g×30包入りで、通常購入価格3千702円(税込み)。
もう一方の「焙煎ごぼう茶 瀬戸内レモンブレンド」は瀬戸内産レモンピールを加えたブレンド茶。一般流通向けに販売する。1.2g×15包入りで希望小売価格800円(税抜き)。
今回の新商品投入について同社総務部では「通販の伸びが鈍化しており、機能性表示食品を投入することで再び拡大を目指す」と説明。レモンブレンドに関しては「ごぼう茶の主力購買層は60代以上がメーンだが、より若い女性を意識したパッケージやフレーバーで購買層を広げたい」としている。