ヤクルト本社、山田水産、岡山理科大学は6月22日、養殖ニホンウナギに対し乳酸菌「ラクチプランチバチルス プランタルム YIT0132」を飼料に添加して実施した試験で、自然免疫関連経路の活性化と腸内細菌叢の改善が示唆されたと発表した。健康維持や感染性疾患の予防につながる可能性があり、安全・安心な養殖技術の確立を目指す。
試験は山田水産の鹿児島県志布志市の養鰻場で実施。シラスウナギから中間育成段階まで、乳酸菌を添加した飼料を与えた群と通常飼料のみを与えた対照群を比較し、免疫関連遺伝子の発現や腸内細菌叢への影響を評価した。その結果、乳酸菌投与群では自然免疫関連経路の活性化と腸内環境の改善が示された。試験期間中は増体率や生存率などにも異常は認められず、安全性も確認された。
国内の養殖ニホンウナギは年間約850億円の生産額がある一方、疾病被害は年間約13億円規模に上る。細菌性疾患では抗菌剤への依存が課題となっており、3者は今後も共同研究を継続し、安全・安心なウナギの生産や水産養殖産業の持続的な発展につなげる考え。ヤクルト本社は同菌株を「プラナクア乳酸菌」(商標出願中)の名称で水産養殖向けに販売予定で、山田水産では同乳酸菌を給餌して育成したウナギの蒲焼も販売する計画。

