飲料系飲料物流のゲームチェンジャー目...

物流のゲームチェンジャー目指すコカ-コーラボトラーズジャパン 全国17工場-約290拠点の巨大物流網とAIなどのテクノロージーで

 コカ-コーラボトラーズジャパン(CCBJI)は、全国17工場-約290か所のセールスセンター(物流拠点)からなる巨大物流網とAIなどのテクノロジーを掛け合わせて物流改革を推進し日本の物流を変えるゲームチェンジャーを目指していく。

 これにより、2026年から2030年までの新中期経営計画「Vision 2030」で掲げる300~350億円の変革効果を実現する。

 「Vision 2030」では、2030年までに売上収益1兆円以上(CAGR2~3%)、事業利益800億円以上、ROIC 10%以上の達成を計画する。

 一部の製品を除いて卸を通さずに小売店や料飲店などへ製品を直接納品する直販モデルやテクノロジーを駆使した迅速で高度な意思決定を強みに推進する。

SCM本部ロジスティクス統括部ロジスティクス戦略グルー プ統括部の髙木宏治グループ統括部長
SCM本部ロジスティクス統括部ロジスティクス戦略グルー プ統括部の髙木宏治グループ統括部長

 10月21日、取材に応じたSCM本部ロジスティクス統括部ロジスティクス戦略グループ統括部の髙木宏治グループ統括部長は「製造からお客様にお届けするまでの全体を見ることができるのが特長。サプライチェーンに固定された最適解はなく、需要・天気・工場の稼働状況・在庫量などが変わるたびに最適解も変化する。何か起きたときに素早く最適解に切り替えていくためのテクノロジーを今考えて進めている」と語る。

 AIなどテクノロジー進化の取り組みに終わりはなく発展途上にあるが、既にいくつかの成果が見られる。

 消費地に近いところで製造する地産地消の取り組みを進め、2025年には輸送距離を2022年比で28%削減し、今後もさらなる削減に取り組む。

 「全ての工場で全ての製品を作れないため、(複数の工場で)作り合いながらブロック単位で極力賄うようにしている。1つの製品を作り続けると生産効率は高まるものの、物流を含めたトータルの効率は下がってしまう。どれくらいのロットで製造して地産地消するのが一番いいのかは、人間では計算できず、テクノロジーを使いながら取り組んでいる」と説明する。

SCM本部ロジスティクス統括部ロジスティクス戦略グルー プ統括部の髙木宏治グループ統括部長
SCM本部ロジスティクス統括部ロジスティクス戦略グルー プ統括部の髙木宏治グループ統括部長

 物流拠点の統廃合も推進していく。

 物流拠点でバラバラにやっていた作業をメガDCに作業を集約することで消費地に近い物流拠点が不要とした。2017年のCCBJI発足以降、90の物流拠点を閉鎖した。

 メガDCは、国内最大級の保管・出荷能力を持つ自動物流センターで、各物流拠点で行ってきた仕分けやピッキングなどの物流業務を一手に引き受ける。自動格納ラックや自動ピッキングシステムなどを兼ね備え、取引先や各自販機までタイムリーに製品を供給する。2021年に埼玉工場敷地内に埼玉メガDCを稼働開始し、2022年に明石工場敷地内に明石メガDCを稼働開始した。

 今後は、物流拠点のさらなる削減余地を見込み、メガDCを応用した新物流拠点IDC(機能統合型物流センター)の増設と新ツールの導入を計画する。

 新ツールについては「サプライチェーンの計画策定や輸送ルートの決定、倉庫管理で、今まさに新しいツールを導入しようと考えている。2030年までにどんどん新しいものが入れていく」と述べる。

 そのほか、輸送車両の倉庫待機時間削減に向けてドライバー自信がバース(物流拠点でトラックが駐車して貨物の積み下ろしをする場所)予約を変更できる仕組みを導入。他社との物流コラボレーションにより物流網の最大活用にも取り組んでいる。

 カスタマーには、配送頻度・配送リードタイム・配送時間帯・最小発注単位・受取方法・付帯作業について話し合いを進める。

 「これまでカスタマーと本気で話し合うことができていなかった。当社の営業がカスタマーの商品部の調達の方とお話する機会は過去にもあったが、当事者同士でない分、なあなあで終わってしまったところもあった。これを改めてSCM本部の社員とともにカスタマーを訪問すると、カスタマーも物流担当の方が出てきて下さり話が合い、上手く進めることができた事例が数件あった」との手応えを得る。

物流の根幹を揺るがしかねないサイバー攻撃に対しては、2020年以前からセキュリティ機能強化に向けた投資を継続。24時間の防御システムを構築・運用、従業員全体のセキュリティ意識の向上へ教育を徹底的に行っている。

 経営体制も見直し取締役会のガバナンス上の要求を迅速的にセキュリティ施策に反映させる体制が構築されている。

 なお、7月28日に発生した熊本地震では、熊本工場(熊本県熊本市)と併設する自動倉庫の操業が数日間停止。BCP対応として他のエリアからの製品供給にあたっては、エリアの線引きを迅速に意思決定した。

 「他の拠点から製品供給する際、エリアを広げすぎると他のエリアにまで影響してしまう。どこで区切りをつけて、どう被害を最小化するかといったことを、人間の意思決定も当然行いながら、数日間、シミュレーションした」と振り返る。

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