大物(大阪市)は創業70周年を迎える2028年に向け、基幹システムの刷新を進めている。単なる機能の更新ではなく、営業力強化とその先の利益拡大、若返りを含む組織改革、サプライチェーンへの波及効果まで広く見据えたものである。今期の業績は減収で推移するが、「売上が減っても利益が伸びるという構造転換の初年度」(日阪俊典社長)と位置付け、「70周年を迎えるのにふさわしい企業」として成長を目指す。
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前期(25年9月期)は売上高が前年比98.8%の160億6000万円で、11期ぶりの減収となった。メーカーの施策変更や小売業のM&Aによる取引の喪失が影響したものだが、一方でネット通販や職域販売などのクローズドマーケットが大きく拡大。こうした利益率の高いチャネルの構成比が高まったこともあり、経常利益は過去最高を記録した。
それを受けた今上期も前期と同様の理由で、売上高は同90%と減収を余儀なくされた。しかし、販売利益はグループの竹内食品の統合や、前期に続き収益性の高いチャネルが堅調に推移していることもあり同106%と伸長した。
こうした収益構造の転換とともに、同社が創業70周年へ向け取り組んでいるのが基幹システムの刷新だ。業務の省力化はもちろん、営業力の強化とその結果としての利益拡大まで見据えたものである。
日阪社長は「70周年までの完成を目指しているが、品質を最優先する。当社の業務に最適なシステムにすることで、在庫管理を含む物流と販売の省力化を図り、作業時間を大幅に削減する。そこで創出した時間を課題解決型の提案営業に再分配し、売上と利益の拡大につなげる」と狙いを話す。
加えて「サプライチェーンの上流と下流の企業に対しても、連鎖的な波及効果をもたらすものになる」という。例えば下流においては、販売先に対するリードタイムの短縮や欠品率の低下など「安定かつ、より迅速な商品提供を実現する」。
70周年に向け、組織体制の刷新も重要な課題となる。目指すのは外部からの積極的な人材登用と若手社員の採用である。「システムの高度化により、相互連携の精度が飛躍的に向上し、物流や経理などの付帯業務を大幅に削減できる」。省力化は先述の通り営業力の強化だけでなく、残業時間の低減や休暇取得など働きやすい環境づくりを促し、ひいては人材の獲得にもつながる。
こうして組織の若返りを図りながら、「創業70周年を迎えるのにふさわしい企業に成長したい」と力を込める。




