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J-オイルミルズ 価格改定の完遂が最優先 コスト高、常態化に対応 春山社長が方針

 J-オイルミルズの春山裕一郎社長は、コスト環境が厳しさを増すなかで、油脂の価値とコスト構造の変化を踏まえた適正価格の実現に最優先で取り組む方針を示した。

 同社の前期連結決算は売上高2266億円(前年比1.8%減)、営業利益44億円(48.6%減)の減収減益。バイオ燃料需要の拡大によるオイルバリューの上昇とミールバリューの低下という構造変化を背景に、油脂のコスト上昇が続く一方で、価格改定が想定に届かず油脂事業の採算が悪化した。

 長持ち油SUSTECシリーズなど高付加価値品の拡販、スペシャリティフード事業の改善など収益構造の見直しと成長に向けた施策は一定の成果を挙げたものの、汎用油のコスト上昇と価格改定の遅れが響き、通期の営業利益は修正予想の50億円に対して未達となった。
 
 前期決算を振り返り、春山社長は「想定以上の油脂コスト上昇に対して価格改定の浸透に努めたが、十分なスピード感を持って実現できなかった」と総括。26年度に向けては、厳しいコスト環境を前提に、価格改定の完遂とDX推進による業務効率化、高付加価値品領域の拡大を通じて収益回復を急ぐ方針を示した。

 原材料価格の高止まりやオイルバリュー高騰に伴う油脂コスト上昇の影響額は、25年度78億円(油脂68億円、物流費・一般経費等10億円)に続き、26年度は約122億円(油脂79億円、物流費・一般経費等43億円)に膨らむ見通し。

 油脂コストは一層厳しさを増すなかで、ユーザーへの説明に努め油脂の価格改定の浸透を急ぐ方針。4月に続き6月から再度の価格改定を実施するが、「販売重量よりも価格を重視し、事業環境の変化を適切に反映した適正価格への引き上げを最優先に取り組んでいく」考えを強調した。

 あわせて、長持ち油SUSTECシリーズや調味油「JOYL PRO」シリーズなど高付加価値品の拡販を推進。業務用・加工用分野では、油脂とスターチを活用した“おいしさデザイン”提案や、調理現場の負荷を軽減するソリューション提案を一層強化する。

 家庭用ではオリーブオイルをはじめアマニ・えごま・MCTオイルなどサプリメントオイルのラインアップを拡充。環境負荷と利便性を両立したスマートグリーンパックシリーズの展開も広げる。

 中長期の見通しについて、春山社長は「26年度末までに基礎収益力を強靭化し、来期からの次期中計で成長ステージへ引き上げる」と強調。中東情勢の影響など先行き不透明な環境だが、原材料価格やコスト上昇を織り込んだうえで今期は売上高2430億円(7.2%増)、営業利益55億円(24.9%増)の達成を目指す。

 そのうえで、27年度からの次期中計で描く成長戦略として①総合ソリューションデザイナーへの進化②生活者の未充足ニーズ解決③サステナビリティ貢献を注力分野に挙げた。

さらに、海外展開の加速や新たな市場・顧客に向けた価値創出など、事業ポートフォリオの高度化を加速させる考えを示した。

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