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SL Creations 佐藤健社長 食の安全を独自に追求 高級冷食・外販も推進

 冷凍食品の宅配事業を手掛けるSL Creations(SLC)は、おいしさのみならず独自基準で食の安全性を徹底的に追求している。その陣頭指揮を執るのは佐藤健社長。4月28日、食品業界関係者が参加する第89回食品情報懇話会(金森真一会長)で講師を務め、「安心・安全宣言の裏舞台 ~冷凍食品を取り巻く環境の変化と企業の取り組み~」と題して創業からの歩みや商品開発のこだわりを語った。

 同社は1970年創業。現在は冷凍食品を中心に年間約1000もの独自商品を販売し、年商は約150億円。その開発においては、化学合成の添加物を一切使用しないことを標榜している。

 主力の販路は「シュガーレディ」。同社製品を愛顧する主婦を中心に約1万人で組織される。

 佐藤社長によると、1980年代から冷凍食品のグルメ路線を先導して急成長。バブル崩壊後の90年代には安全性を高める方向へ舵を切った。その象徴が96年の“無添加宣言”。「製造時に化学合成の添加物を不使用」「主原料に遺伝子組み換え不分別原料を不使用」「包装材に環境ホルモンの疑いのあるものを不使用」などを掲げた。

 あわせて社内における品質検査体制を強化。販売会社としては珍しい自社検査室を設置し、専属のスタッフを置いた。食味の安定性、製品規格の正確性、自主基準で禁止している添加物の不使用などをチェックする。

 さらに月1回、外部の専門家を招いて商品安全管理会議を開催。発売予定の全商品を対象に行う。

 佐藤社長が経営トップに就任したのは2010年。そこから高級路線の進化、冷凍食品以外の開発、ECや外販の導入、健康志向への対応など、様々な改革を矢継ぎ早に展開してきた。

 佐藤社長は「当社の安全基準、約1万人の販売組織、おいしさの追求など守るべき価値を大切にしながら、スピード感を持ってチャレンジし続けている」と話す。

 商品では、コロナ禍で高級冷食の先導役となった「Z’s MENU」が誕生。現在は百貨店や一部スーパーなど約170店舗で販売し、年間2.5億円を売り上げる。

 企業ミッションには“健康”を追加した。佐藤社長は「食品の販売会社として最終的な使命はお客様の健康長寿に貢献すること」と力を込める。

 販売員は「SL Partners」として男性の受け入れを開始。現在は117人まで増えた。

 今後の企業成長に向けては、法人対象の常備型社食サービス「Office Premium Frozen(オフィスプレミアムフローズン、OPF)」への期待が大きい。17年から提供を始め、23年頃から急拡大。24年末1919契約、25年末3397契約、26年4月時点で4600契約を達成した。30年末までに2万契約を目指している。

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