逆光線(コラム)胃袋を満たした先に

胃袋を満たした先に

 関東某所で行われた国内屈指の食品展示会。その一角、総合食品メーカーA社の幹部は「『先週お世話になりました』ってあいさつに意味はないでしょう」と苦笑い。例年1~2月、春夏に向けた商談はピークを過ぎつつある。「展示会で新たにアピールできることは少ない」。

▼華やかなブースが並ぶ中、B社の試食には人だかりが絶えない。なかでも夏季向けのメニュー提案が人気を集めた。ただし、社員の一人は「商品を見に来ている方が1割、食欲を満たしに来ている方が9割」と自嘲気味に話す。

▼伸び盛りのC社は「われわれは皆さんの胃袋をつかみに来ています」と鼻息が荒い。VIPコーナーと称し、ブース裏手に本格レストランさながらの食事スペースを用意。取材関係にある記者もご相伴にあずかった。次々に出される料理ですっかり満腹に。

▼ふと周囲のテーブルを見回すと食品卸やスーパーの経営トップもちらほら。同じようにたっぷり並べられた料理を平らげていく。当然ながらテーブルにはC社の経営幹部が続々とあいさつに。“胃袋を満たす作戦”は大成果を挙げたのではないか。

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