お酒を飲む人も飲まない人もともに楽しめる社会を目指す、アサヒビールの「スマドリ」戦略。6年目を迎える今年は100億円のマーケティング投資を計画する。既存のノンアルとは目先を変えた“大人味”の新飲料も発売。次なるステージに突入する構えだ。
「アサヒビールの第1の軸を酒類事業とすると、第2の軸はアルコール代替としてのノンアルや微アル。ただこれだけではすべての人に価値を届けられない。第3の軸として『大人味』の飲料に挑戦する」(2月25日の事業方針説明会で松山一雄社長)。
「外で遊んだ後のサイダー」のような子どもも感じる生理的なおいしさに対して、苦みや酸味、渋みなど、大人になる過程で経験を重ねることでおいしいと感じるようになる複雑な味わい。それが大人味だという。
約9000万人のユーザーのうち、狙いを定めるのは「お酒をよく飲む」「たまに飲む」を除く5000万人。
「普段お酒を飲まない人たちは、酒代替としてのノンアルには心が動かない。そうした方に価値を提供するため、新たに大人味を定義してチャレンジする」。
「飲まない人」がターゲット 「ティースパークリング」発売へ

この層に向けて昨年9月に発売したのが“夜専用炭酸水”と位置付けるカクテルテイスト飲料「ウィルキンソン タンサン タグソバー」だ。
酒が好きな人向けのノンアルではなく、ターゲットは「飲まない人」。同社のノンアルRTD「スタイルバランス」とは一線を画したコンセプトで、新たな鉱脈を開拓する。
“大人味”による価値提案へ、新商品「ティースパークリング」(仮称)の発売を計画。ダージリンを中心とした茶葉の苦みや渋みとホワイトグレープ果汁の甘味が織りなす、複雑で深みのある味わいを目指した。
さらに酒代替ノンアルもラインアップを強化。「スタイルバランス」には無糖ジンサワーを追加、「アサヒゼロ」にはエールテイストが登場する。
同社がスマートドリンキング(=スマドリ)の取り組みに着手してから5年が経過。現在までにその認知率は約半数に達している。クールビズに匹敵する75%を目指す考えだ。
またノンアル・微アルを合わせたスマートカテゴリー商品の市場も、この間に約1.6倍の930億円に拡大。30年には2000億円以上を目指す。



