うま味調味料活用!郷土料理コンテスト2025」の表彰式を開催した。コンテストは、うま味調味料の活用により、おいしく減塩された郷土料理レシピを募集し、食文化や味わいなど次世代への継承を目指したもので、今回で10回目の開催。
コンテストの結果は11月24日(和食の日)に協会HPで発表されており、審査の結果、優勝は栃木県すみつかれ部の作品「しもつかれ」、準優勝は秋田栄養短期大学田中ゼミナールの作品「いものこ汁」、ニュースタイル賞は長野県立大学健康発達学部食健康学科調理学ゼミ「でらうみゃあ!」の作品「味噌煮込みうどん」、うま味活用賞は岡山県美作短期大学栄養学科2年のミマたんの作品「蒜山おこわ」、サステナブル賞は福島県いわき市健康づくり推進課「ひとしおLab」の作品「かつおの焼きびたし」、郷土料理アレンジ賞は兵庫県「腸元気家族」の作品「鍛冶屋鍋」が選ばれた。

表彰式に先立ち倉島薫会長は「沢山の応募があった中で甲乙つけがたい作品ばかりだった。今回で10回目の開催だが、最近は中高生や大学、家族などいろいろな方の応募がある。作品の出場条件は減塩率と厳しいが、減塩しながら料理人顔負けの作品もあった。コンテストの認知度は上がったが、もう少し気楽にコンテストに参加したいとの意見もあり、次回以降はもう少しやり方を工夫して開催したい。今後もぜひコンテストを盛り上げてほしい」と挨拶した。
優勝した栃木県すみつかれ部の作品「しもつかれ」は、鮭の頭や大根、人参、酒粕などを煮込んだ栃木県を代表する郷土料理。鮭の頭の代わりに市販用の鮭を使って減塩。うま味調味料でまろやかさを実現した。
総評の中で中村丁次審査員長(日本栄養士会代表理事会長)は、「社会が変化する中で郷土料理に影が薄くなった。社会で生き残れる食事は郷土料理だが、郷土塩分が高いことが課題。こうした中、減塩でおいしい郷土料理コンテストの趣旨は意味があり、形は変えても主義・主張は継続してほしい」と語った。

