15.9 C
Tokyo
13.3 C
Osaka
2026 / 01 / 16 金曜日
ログイン
English
飲料嗜好飲料気候変動に脆弱な小規模コーヒー生産者へ「明るい未来提案」 情報発信も支援の一環 キーコーヒーがオープン・カンパニーで講義

気候変動に脆弱な小規模コーヒー生産者へ「明るい未来提案」 情報発信も支援の一環 キーコーヒーがオープン・カンパニーで講義

 キーコーヒーは近年、直営農園があるインドネシア・スラウェシ島のトラジャ地域での知見を生かし、小規模生産者の支援に力を入れている。

 日本の生活者への啓発や情報発信も支援の一環と位置付け、2022年4月に「コーヒーの未来部」を新設し、専用商品「コーヒーの未来部シリーズ」などを通じて産地やコーヒーの理解を促している。

 9月、同シリーズ第4弾となる「エチオピアJARC74148」が公式ECサイトと全国の直営ショップで発売開始された。

コーヒーの未来部による講義で質問する学生
コーヒーの未来部による講義で質問する学生

 9月24日と25日、同商品のPRも兼ねて、大学3年生を対象にオープン・カンパニーを実施した。

 オープン・カンパニーは「SCAJ ワールド スペシャルティコーヒー カンファレンス アンド エキシビション 2025(SCAJ2025)」が開催された東京ビッグサイト(東京都江東区)で人財開発課が定めたスケジュールに沿って行われた。

 学生は、コーヒーの基礎知識やキーコーヒーの事業に関する聴講やSCAJの視察を経て、コーヒーの未来部による講義を受けた。受講人数は24日が35人、25日が27人に上った。

 24日のコーヒーの未来部による講義で、進行・講師役を務めたのは福永成恵さんと有永直子さん。

進行・講師役を務めたのは福永成恵さん(右)と有永直子さん
進行・講師役を務めたのは福永成恵さん(右)と有永直子さん

 講義では、環境省から受託した「令和6年度気候変動に脆弱な小規模コーヒー生産者の明るい未来提案業務」について、実際に訪れたエチオピアの周辺情報も織り交ぜながら報告した。

 モカの栽培地でコーヒーの発祥地とされるエチオピアのコーヒーが、気候変動の影響を受け持続的な生産が危ぶまれていることに触れ、その1つに降雨パターンの変化を挙げる。

 乾季での異例の降雨により、本来の開花期ではない時期に花が咲いてしまい、収穫時期が大幅にずれ、本来の生育サイクルとは異なるため生産量が大幅減に見舞われたことを報告。
 本来降るはずのない時期の降雨によって、収穫後にカビが生えて品質が著しく低下することも指摘した。

 一方、平均気温の上昇で以前は“寒すぎてコーヒー栽培できない”とされていた高地でもコーヒー栽培が可能になったことにも言及した。

 環境省の受託事業の一環としてキーコーヒーが作成したパンフレットによると、エチオピアコーヒーのための明るい未来提案として、コーヒーノキの更新・新植の推進・コーヒー豆の乾燥方法の変更などが記されている。

 この中で、コーヒー豆の乾燥方法の変更について「ハンドパルパーを使用することで果肉を除去することができ、脱肉してから乾燥させることでコーヒー豆の乾燥期間を短縮することができ、カビの防止にもつながる」と有永さんは説明する。

ジマ農業研究センター
ジマ農業研究センター

 2024年9月、オロミア州南西部最大の都市・ジマを訪れ、生産組合にインタビューを実施した有永さんの報告を受け、同年11月、藤井宏和さんが現地を訪れ約30人の小規模生産者を対象に営農セミナーを実施し、精選時での木製ハンドパルパーの導入とコーヒーノキの新植を提案した。

 新種は、シェードツリーの植樹や灌漑、マルチング、カバークロップとともに有効とされる。
 ジマ農業研究センター(JARC)では近年、乾燥に強い品種の普及が重要な適応策と考え、耐乾燥品種の育成や普及などに取り組んでいる。

 エチオピアではコーヒーチェリーの病害対策も課題の1つされる。JARCは病害対策として「74148」を発表。「コーヒーの未来部シリーズ」第4弾はこれを商品化したものでJARCにも寄贈した。

「エチオピアJARC74148」
「エチオピアJARC74148」

 第4弾について、福永さんは「74148の74は、1974年に採取されたコーヒーノキが元になって品種として発表されたことに由来する。商品を通じて、コーヒーには様々な品種があり、バラエティが豊かであることに気づくきっかけになればいい」と期待を寄せる。

 講義では、第4弾をハンドドリップで抽出し学生に振る舞い、“おいしい”という入口から生産国に興味を持ってもらうきっかけづくりも行った。

 環境省の受託事業終了後も、小規模コーヒー生産者への支援活動は継続しているという。

関連記事

インタビュー特集

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。

食品産業センター 荒川隆理事長に聞く 「食サス」設立でサステナ課題深掘り フードサプライチェーン全体の連携で

日本の食品産業は、国内外から調達された農畜水産物を原料として、健康で豊かな生活を送るために必要な加工食品を安定的に製造・供給する産業として発展してきた。

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。