こうや豆腐の魅力や栄養価の高さを知ってもらおうと「こうや豆腐健康フォーラム」が、9月25日に大阪市北区の読売テレビ10ホールにて催された。
「次世代への食育リレー~親から子へ、フレイル予防は子から親へ~」をテーマに、基調講演とパネルディスカッションを実施。会場には食品メーカーや卸・商社など関係者120人を招いた。主催は全国凍豆腐工業協同組合連合会(こうや豆腐普及委員会)。
第1部は、医師で作家の鎌田實氏が「たんぱく質でフレイル予防~健康長寿の秘訣~」と題した基調講演を行った。
フレイルとは虚弱のことで、主に筋肉の虚弱、口腔虚弱、社会的虚弱が挙げられる。高齢化が進む日本ではフレイル人口が280万人、さらに高齢者の35%がフレイル予備軍と言われている。フレイル予防のためには、日常的に筋トレとたんぱく質摂取を継続する「貯筋」と、社会とのつながりを持つことが大事とされる。
こうや豆腐はたんぱく質が豊富で、亜鉛やカルシウム、鉄分などの栄養素も多く含む。血糖値抑制や悪玉コレステロール低減効果のある「レジスタントプロテイン」を含有し、豆腐よりも多い。弾力性がある歯ごたえは、咀嚼すれば口腔内の筋肉維持につながる。日本の伝統食こうや豆腐はフレイル予防に適した食材である。
第2部では、今回のテーマである「次世代への食育リレー」について、同氏と河埜玲子氏(医師・料理家)がディスカッションをした=写真。鎌田氏は「中高年世代は子どもの食育とともに、自分の親世代のフレイルに気を付け、自分たちも日常から予防することが大切」と話し、河埜氏も「世代を通じて楽しく食べることが食の幅の広がりと、お互いの健康を気遣うリレーになる」と語った。