ハウス食品グループ本社と蒸留スタートアップのエシカル・スピリッツ(東京都台東区)は、スパイスの多面的な可能性探索と未活用素材のアップサイクルをテーマに、サステナブルな共創プロジェクトを始める。
第一弾として、エシカル・スピリッツのジンの原材料の一部に、製品の製造過程で生じるハウス食品グループの未活用スパイスの本格使用を開始する。
ハウス食品グループはスパイスの研究開発の中で未活用素材の活用にも着目。スパイスは味を超えて、香り、機能性、感性への刺激などの多面的な可能性を秘めており、その新たな活用方法を探求している。規格外となるスパイスなどを有効に使うことで、社会課題の解決と新しい価値創造の両立を目指している。
エシカル・スピリッツは日本酒の製造過程で生まれた利活用しきれなかった酒粕などの未活用素材からクラフトジンを生み出してきた。両社の思いを掛け合わせることで、持続可能かつ革新的な商品・サービスを社会に提案する。
具体的な取り組みとして、エシカル・スピリッツのシグニチャージン「LAST ELEGANT」「LAST ELYSIUM」に、ハウス食品グループの未活用スパイス(シナモン、ローズマリー)を使用する。これまで試験的に一部活用していたが、本格使用を開始する。今後、その他のスパイスについても活用を検討する。
「LAST」は酒粕などの未活用素材を蒸留して生まれるエシカルジンで、エシカル・スピリッツを代表する製品。一方、スパイスはハウス食品グループにとってなくてはならない素材の一つ。今回の試みは、両社の共創を象徴するプロジェクトになる。
両社は今後、スパイスの可能性をさらに探求し、規格外原料に光を当て、「もったいない」で終わらせることなく、その特性を有効活用する。各産地で栽培されている素材にも目を向け、産地の活性化を図りながら活用する。これらの取り組みを通じて、新たなプロダクトや体験の創出を目指す。