ケンミン食品は、大阪・関西万博で出店する「GF RAMEN LAB 大阪・関西万博店」において、駅弁「GFひっぱりだこ飯」を20日から、1日あたり100食を限定販売する。小麦アレルギー患者でも安心して食べられるように、大手駅弁メーカーの淡路屋とコラボレートして、調味料まで全てグルテンフリー(GF)にこだわった製品に仕立てた。GFを謳った駅弁は全国でも初めて。税込1980円。
「ひっぱりだこ飯」は、真だこや穴子、季節野菜の煮物、炊き込みごはんを、たこ漁に使うたこ壺型容器に詰めた淡路屋の主力駅弁。今回発売したGF商品は、小麦を一切使わない丸大豆醤油の和風だしで仕立てることで、たこのうま味や穴子の香ばしさを際立たせた。淡路屋が開発に2か月をかけた自信作であり、「味の根幹である醤油を変えるにあたり、一つ一つの具材の味とバランスを見直して優しい味わいを実現。またコンタミを防ぐために、製造前に調理場をリセットするなど、生産環境にも配慮した」(柳本雄基・淡路屋副社長)という。
ビーフンを主力商品に事業を展開するケンミン食品では、近年GF商品の販売に力を入れている。2020年には米・ボストンにて人気ラーメン店「Tsurumen」を営む大西益央氏と共同で、家庭用GFラーメンを開発。4月13日からは、大阪・関西万博内の飲食店舗で提供を開始し、9月上旬には累計販売数5万杯を達成した。
高村祐輝ケンミン食品社長は、「小麦アレルギーやセリアック病など、小麦グルテンを摂取できない人、健康的な理由から摂取を控えている人がいて、世界中にGF食が広がっている。これからのGF食は特別食ではなく、日常食の選択肢の一つとして広がってくれれば」と期待を語った。