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食の価値

ヘルシンキで2週間仕事をしてきた女性が「行く前のイメージとは全く違いました」と教えてくれた。違ったのは服装のこと。あまりにもお金を掛けていないのに驚いたそうだ。

▼衣食住へのお金のかけかたは人それぞれだし、財布の中身次第でもあるが、国民性でもある。フィンランドの場合、住、食、衣の順で、特に衣には極端にお金をかけない。それぞれがお金をかけず創意工夫でお洒落するせいか流行がないのだそうで、そのせいか件の彼女は「町中はリユースショップで溢れていた」と話していた。

▼日本はどうか。私見では住、衣、食の順。バブル時代には「高いものは良いもの」という訳の分からない価値感でブランドが持ち上げられたが、今でも住、衣については変わっていない。一方、食はデフレ下の30年で「安いものが良い」とか「安価で供給する小売業は偉い」という価値観が根付いてしまった。

▼企業努力には限界があるからこそ世はインフレに転じたが、情報番組は相変わらず安い食品を紹介している。食の価値、食費への敬意が希薄に感じられてならない。

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